モニタリングが品質向上につながらない理由

一般的に、コールセンターや電話応対現場では、定期的なモニタリングを実施して電話応対の内容をチェックし、品質向上を目指します。いまや、モニタリングなしには品質向上は難しいと言っても過言ではありません。

それぐらいに、電話応対における【モニタリング】は重要な位置づけとなっています。

ところが、一方で「モニタリングはしているのに、もう一つ品質が上がってこない...」「思ったような電話応対にならない」という切実なお声もよく聞きます。そこで、なぜこうしたケースが発生するのかというテーマで述べさせて頂きます。

モニタリングには様々な効用があります。広く一般的に知られている「コミュニケーター個々人の応対品質の把握」だけではなく、センター全体の応対品質の把握から、スクリプトなどツールの質や利用状況の把握、お客さまの声(現場の状況)の補足など多岐にわたります。

活用のしかた一つでセンターのレベルアップに広く、かつ大きく貢献できます。

また、モニタリングは結果をコミュニケーター本人にフィードバックするのが基本ですが、それによって個々人の長所や課題を確認するとともに、コミュニケーターと管理者側がセンター全体で目指す応対を共有することが可能です。

定期的にモニタリングを実施しているセンターの中には、結果を常にウォッチして、弱点となるスキルが特定されればトレーニングなど対応策を取る、といった良いサイクルを作り出すことができます。その結果、品質向上を実現させているケースは数多くあります。

しかし一方では、「モニタリング結果を集計するところまではできているが、その後の人材育成につなげることができない」といった声もあります。こうした場合、実はモニタリングシートに問題があることが多いのです。

当社では、モニタリングシートを設計する際、そこに挙げられたスキルをマスターすれば「理想のコール」になるよう、お勧めしています。なぜなら、「一般的に重要なスキルのレベルをチェックする」よりも、「こうしたい、こうなりたい(理想の)応対と比較して、現在どのくらいの達成度であるか」をチェックする方が重要だからです。

したがって、モニタリングシートは評価するときだけ使うのではなく、日ごろから「理想の応対のイメージ」あるいは「達成すべき目標」として、コミュニケーターの身近な存在とすることこそ、品質向上へのカギと言えます。

ところが、その肝心のモニタリングシートがコミュニケーターの視点で作られていないと、コミュニケーターがモニタリング項目(達成すべきスキルの内容)を理解することができません。

さらに、コミュニケーターが相互に理解するだけでなく、同じコミュニケーターに共感することも大事です。では、モニタリングの設計はどうすればいいのでしょうか。次回は、その点についてふれていこうと思います。

ご参考になりましたか。

コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

サービスのご紹介

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