コールセンター改善の重要ポイントをチェックしよう!

1.コールセンターは改善の繰り返し

コールセンターで日々、業務改善に取り組んでいるものの、なかなか業務の質が向上しないと感じることはありませんか?

もし、そのような実感があれば、その改善が適切であったのかを振り返ってみるのはいかがでしょうか。

コールセンターという組織は、日常のルーティングワークで滞りなくオペレーションを回すことに加えて、改善を通じてさらに業務の質を向上させることが要求されます。

また、一度精度の高いルールやマニュアルを完成させておけば、あとはそれに従ってミスなく遂行すればよいという訳にもいきません。

なぜならば、一つひとつの応対は、背景や緊急度、心情などがすべて異なり、どれひとつとっても同じものはないからです。

そのため、その都度、個別の判断が必要となります。

現場ではSVが自席でリアルモニタリングをして何かが起こっていないかチェックをする、またブースをラウンドして手上げ(通話中にわからないことがあったら手を上げて質問をする)に対応する必要が出てきます。

組織の特性上、日々、様々な情報がセンターを行き交います。

多くの企業では、前日の入電状況や個別対応が必要だった案件、お客さまから寄せられたご意見などをまとめたメールが運営に携わる関係者に配信される仕組みを持っています。

朝、出社すると、まずはそのメールを確認するという担当者も多いようです。

その後、そうした情報は月次レポートなどに集約され、定例会などで運営メンバーに共有をされることになるのですが、そこで議題としてあがってくるのが、トラブルやお客さまからのネガティブなご意見への対処についてです。

2.また同じことが起こらないようにするためには

具体的には以下のようなイメージで検討が進んでいきます。

問題発生 ⇒ お客さまの「ご意見」の内容とお怒りの度合いの明確化(トラブルの大きさはどれくらいか) ⇒ 次に同じことが発生しないようにするための対処。

コールセンターで訪問日時の約束をして、その後、訪問担当部署に引き継ぐケースなどがその典型です。

そうした場合は、引き継いだ部署からの苦情もあります。

最近の定例会で共有されたのは、「行ってみたら、不在だった。コールセンターのアポイントの精度が低い」、「『電話で話したのが女性だったので、その人が来ると思っていたら違う人がきた。男性を家にあげるのはちょっと嫌なので、帰ってほしい』と追い返された」などです。

通話録音を聞き返してみると、お客さまの勘違いということもあるのですが、それでも実際にトラブルが起こってしまったのは事実であり、改善すべき内容として処理されるのです。

3.解決策として対象となるスクリプト

こうした課題解決の策として最初に影響を受けるのがスクリプトです。

トラブル解決策として以下のような文言が追加されているのをよく目にします。

・また、◯◯と言われないために、スクリプトで予め✕✕と言っておこう

・他の部署とバッティングしていないかを確かめるために、会話をスタートさせる前に最初に当社との関係性やこれまで問い合わせをしたことがあるか確認しよう

・『返事があやふやでわかりづらい』とのご指摘があった(モニタリングをしてみると、あいづちをしっかりと打たずに会話を進めているようだ。)

「かしこまりました/さようでございますか」などのあいづちはこれまでもスクリプトに書いてあるものの、必ず言えるようにそれらのあいづちを一つの箱として切り出して書いておこう(結局、箱だらけのスクリプトになってしまい、見づらく、使い勝手の悪いスクリプトになってしまう)

これまで数多くのスクリプトをみてきましたが、様々な事情によって複雑になっているものがいかに多いものかと実感しています。

しかし、忘れてはいけないのは、コールセンターの会話はお客さまが主体であるということで、お客さまに違和感がある会話はなるべく避けたいものです。

電話がつながった途端に、「失礼ですが、これまで当社にお問い合わせをいただいたことはございましたでしょうか」、「本日は◯◯のお問い合わせでございますね、かしこまりました。

それでは、お客さまのご登録からとなりますので、お名前とご住所を〜」と切り出されたら、「それはなんのために聞かれているの?」と感じることと思います。

4.コールセンターの改善をする前に!

改善策(回避策)を検討するにあたっては、いくつかの視点を組み込むことをお勧めしています。それが発生頻度、問題の本質、その影響度です。

<発生頻度>
そのトラブルを含めて同様の事象は全体に対してどれくらいあるのか。

<問題の本質と影響度>
そのトラブルが発生した場合の、お客さまを含めた関係者の不利益はどの程度なのか。

といったものです。常に、「二度と同じことが起こさないために」の発想で対処方法を講じていると、最終的にはレアケースのトラブルばかりを回避する業務フローやスクリプトになり、多くのお客さまにとってはかえってスムーズさを欠くことにつながりかねません。

5.他部署との折衝もときには必要

コールセンターは企業のなかで「縁の下の力持ち」的な役割で捉えられていることも多いかと思います。

コールセンターも他部門に言われたリクエストや指摘などに実直に応えることを使命としがちですが、それらの対応がもしお客さまにマイナスに影響するのであれば、そのことを共有し、共にどう解決するのがよいかを検討するのがよいでしょう。

社内の交渉こそが最も体力も気力も使うことも理解ができます。

しかし、どの部署でも最終的にお客さま満足を追求することがゴールであるならば、どこかにいい解決策があるのだと考えています。

いかがでしたでしょうか。日々の改善、具体的な作業に着手する前に一度立ち止まって考えてみるのはどうでしょうか。今後の改善の少しでもお役に立ててれば幸いです。

参考になりましたか。

コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

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