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コロナ禍におけるコールセンターの品質管理とは

1.コールセンターの新型コロナへの対応

center20d.jpgコロナという言葉を日常で聞くようになって、早くも1年近くが経とうとしています。

当初、ここまで深刻な問題に発展し、自分たちの生活や仕事にまで大きく影響するなどとは、誰も想像もしなかったことでしょう。

もはや以前の生活に戻ることは難しいのではないかとさえ考えられ始めています。

コロナ渦においては、コールセンターは「三密」の代表的な職場としてメディアに取り上げられました(新語・流行語大賞の年間大賞にその<三密>が選ばれたました)。

弊社のクライアント企業様のコールセンターでも、短期間で大規模な体制変更を迫られ、何が正解かもわからないままソーシャルディスタンスを保った運営を模索していました。

今日の状況をみると、(この記事は2020年12月2日に執筆しています)多くのコールセンターでは、できるだけ空間を作り、消毒薬やサーモグラフィーカメラを設置し、寒い日でも窓をあけて換気をするなどの基本的な対策を取りながら業務を運営することで、少しずつ安定を取り戻しつつあるようです。

2.コールセンターをより効率をあげるために

comjosei33.jpg消毒や換気などの対策はもちろんですが、密を避けるためにブース数の削減を余儀なくされているセンターも少なくありません。

そのため、ただでさえ少ない人数で応対している中で、外出自粛によって在宅率が高くなったことが影響してか、以前よりも入電数が増えている企業もあります。

たとえ入電が増えてなくても、とにかく一定の応答率を保つためには、より効率をあげて応答本数を増やすしかありません。

コールセンターは、効率面においては、もともと目一杯まで切り詰めているところが多いため、さらに効率を上げるとすると通話時間の短縮ぐらいしか手立てがありません。

スクリプトを見渡し、削除できるフレーズを探します。これまで大切にしてきた個別のお客さまへの提案やプラスαの情報提供などを一旦は止めたセンターも多いのではないかと想像します。

コミュニケーターも、センターに設置された入電やあふれ呼が表示されたボードをみて敏感に反応します。管理者からの指示がなくとも、効率をあげるためにできることを模索し、努力をしているからです。

3.コールセンターの応対品質への影響

comjosei2.jpg市場通信ではクライアント様からのご依頼で、コールセンターの定期的な品質調査を行っていますが、新型コロナ対策が応対品質にどのような影響を及ぼしたかが非常に気になるところです。

やはり以前と比べて電話がつながりづらいのか、効率を重視したために応対品質が下がっているのか、などです。

今年夏ごろ、ある弊社のクライアント様から「ミステリーコールによる品質調査はこれまで何年も継続して行ってきたが、今回、新型コロナが落ち着くまでは調査を見送ったほうがよいか」とのご相談をいただきました。

市場通信からは「これまで通りに実施をしませんか。新型コロナの収束の時期がみえていないので、センター運営において、たしかに品質にまで目を配っている余裕がないものの、それがどのように影響しているのかは確認をしたほうがよいのではないでしょうか。センターの負担を考慮して、録音は時間をかけて行うのはどうでしょうか。」とお答えしました。

その背景としては、しくみを作り、号令をかければ、比較的短時間に効率を上げることは可能ですが、品質が下がるスピードは早く、一旦下がってしまった品質をもとに戻すには、その何倍もの時間と労力がかかることを知っているためです。

新型コロナで仮に品質が下がってしまったことは仕方がなくても、下落幅とその傾向は掴んでおく必要があると考えます。

4.いくつかのコールセンターの品質調査を振り返って

comjosei1.jpg夏から秋頃にいくつかのコールセンターの品質調査を実施しました。調査前の段階では、どこのセンターも品質レベルが低下しているのではないかと想定をしていました。

もしかすると、急激な変化があると品質が下がってしまうと勝手に思い込んでいたのかもしれません。

しかし、結果はその想像を裏切るものでした。ここであるミステリーコール調査の結果の一部をご紹介しましょう。各センターの対処の方針は以下のように推察することができます。

<各社の変化と対処の方針(推察も含む)>

A.電話はつながりづらくなったものの、品質や応対の傾向には変化がなかったセンター。

ブース数を減らしたことで応答率を下げているものの、応対方針は変更せずに運営しているのか。

B.電話はほぼこれまでと同じようにつながるものの、説明が端的で全体的に短くなり、そのことが影響して品質が下がったセンター。

スクリプトの一部をカットして通話時間の短縮による効率化を図ったのか。

C.通話時間を意識してか、全体的に早口になったセンター。

コミュニケーターが効率を意識するあまり、自然と早口になってしまったのか。(管理側が「通話時間短縮のために早口で話して」との指示を出すことはまれ)

D.品質が大幅に下がり、お礼やお詫び/クロージングなどの基本動作にさえ課題が見られたセンター

急激な体制変更により、センター全体が混乱をしたのか。

E.マインド面にまで影響があったのか、過去は能動的なセンターだったにも関わらず、聞かれたことに答えるといった「受け身」のスタンスに変化してしまったセンター。

応答率を死守するために、極端に効率化に舵を切ったのか。

上記の例をみると、品質が下がったセンターが多いように見受けられますが、実は結果としてA.の評価を得たセンターが多くなっていました。

5.お客さまからみたコールセンター

op2018-01 (8).jpg多くのコールセンターでは、新型コロナへの対応としては、お客さまに「新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、従業員の健康と安全確保を考慮し、勤務体制の見直しを実施しております。」といった案内を出しています。

それらのこともあり、つながりづらい状況に関しては、お客さまにも一定の理解をいただけているようです。

先日もモニタリングをしていると、「あなたも、コロナで大変でしょうけど、がんばってね」とお客さまから声をかけてもらっているコミュニケーターの方がおられました。

ただ、電話のつながりづらさについては理解をいただけたとしても、「ただいま、新型コロナ対策中のため、質が下がっています」として、許してもらうことはできません。

誰にとっても未知なる世界を経験しているさなか、まだしばらくこの状況が続くことが想像されるならば、現在の状況はいま一時期のことではなく、これがスタンダードになると考えて、再度切り替えていく時期なのかもしれません。

いかがでしょうか。この先、効率と品質のバランスをどう図っていくか、一度、立ち止まって見つめ直してみるのもよいのではないでしょうか。

参考になりましたか。


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[コロナ禍におけるコールセンターの品質管理とは] 2020年12月 2日

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