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コロナ禍におけるコールセンターの教育・研修

1.コロナ禍におけるコールセンターの教育・研修

center20c.jpg2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、私たちを取り巻く様々なところで変化を迫られています。ビジネスの場でいえば、リモートワークが急速に普及し、打ち合わせはWEB会議で行われることも多いのではないでしょうか。

そのような中で、コールセンター業界も対策を必要とされています。

一般社団法人日本コールセンター協会は、「企業・団体と生活者をつなぐ」というコールセンターの機能を維持するため、「従業員の安全・健康の確保」「感染拡大の防止」「事業の継続性」のという3つの方針に基づき、「コールセンターにおける新型コロナウイルス感染症対策に関する指針(PDF)」を発表しています。

コールセンターの現場では、ソーシャルディスタンスを確保するために、一つ飛ばしで着席する、正面を向き合わないといった、席の配置をしているところも多く、これまでには見たことのない景色となっています。

当然ながら、配置されている人員数が減っている分、一時的ではあるものの応答率も見直されています。

コロナ拡大による緊急事態宣言が発出された際は、文字通り緊急の対応だったため、運営担当者は大規模な受電体制の変更に追い立てられ、品質管理や教育などは一旦すべてストップしました。

その後、数ヶ月が経過した現在、コールセンターはどのようになっているのでしょうか。

市場通信のクライアント様に取材をすると、ソーシャルディスタンスを確保した体制は維持しつつ、その他については徐々に平常時の運営に戻しつつあるとうセンターが多数でした。

ウィズコロナ時代とも言われ、新型コロナウイルス感染症との戦いは長期戦になることがみえてきたためでしょう。

2.コールセンター研修実施ガイドライン

コールセンターの運営において、研修は品質を安定させるためにも不可欠ですが、このような環境下において、研修にも対策が迫られています。研修を実施する上では「新型コロナウイルス感染症対策としての研修実施ガイドライン」を定めている企業もあります。

ガイドラインの主な内容は以下の通りです。

(1) 集合型研修は密を避けるため1回あたりの人数を少なめに設定する
(2) 座席は正面2m、隣の席とは1m以上をあける
(3) 研修中はドアや窓を開放し換気を行う
(4) ドアノブ、机、イスなどは消毒をする
(5) 研修室の入り口に消毒用アルコールを設置し、入退室のたびに使用する
(6) 受講生は常時マスク着用とする
(7) 講師席にはアクリル板などの衝立を使用する
(8) 講師が受講生と対面で会話をする際はフェイスシールドを使用する
(9) 講師、受講生ともに当日体調が優れない、熱がある場合は参加をしない
(10) 研修中および休憩中の座席の移動や会話は控えめにする

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3.コールセンターの研修スタイルの変化

一方、研修においては、集合型研修からオンライン研修に切り替えているケースも大変多く見受けられます。

あるクライアントの担当者さまとの打ち合わせで印象的だった話があります。

「オンライン研修はリアルな研修と比較すると、理解度も習得度も劣ることはわかっています。もちろん、リアルな研修ができればそれが一番です。ただ、このような環境がしばらく続くならば、『(研修は)やらないよりはやったほうがずっとよい』と考えています。

『もし、学習効果が半減するのであれば、倍の時間をかければいいのです。コールセンターは人が命ですから。』とのことでした。

このコールセンターではフォローアップ研修も止めることなく工夫をしながら継続に努めているそうです。

callcenter2015.jpgここで、あるクライアント様の事例をご紹介しましょう。

そのクライアント様は金融機関で、BCP(事業継続計画)対策として全国3拠点にセンターを設置し、コールセンター代行会社に業務委託をして運営をしています。

各拠点では、年に数回新人採用を行っており、初期研修の一部はクライアントの教育担当者が現地に出向いて講師を務めています。

当社市場通信は入社3日目の終日研修を担当しています。

ただ、緊急事態宣言発出後はクライアント企業において出張が制限され、各拠点に出向くことが難しくなりました。当方市場通信の出張も同様の扱いです。

これまで研修室に集ってやってきた研修は、東京と各拠点をリモートでつないで行うスタイルに変更になりました。

現地では、研修室に新人がいることには代わりはありませんが、講師はモニターの向こう側からの参加です。そのため、対面型研修にはない事前準備をしておく必要がありました。

4.オンライン研修・教育にあたっての準備

市場通信では、以前から遠方のクライアント様向けにオンライン研修を展開してきたたsv561a.jpgめ、リアルな研修とオンライン研修の様々な違いについては、ある程度の経験と知見があります。オンライン研修にあたって必要な取り組みは、以下のとおりです。

<オンライン研修にあたっての主な取り組み>

(1)事前課題の設定
オンライン研修は対面型研修と比較して、受講生への学習の動機づけが難しくなります。目の前に講師がいない分、能動的になりづらく、お客様感覚で参加してしまう人も出てきます。そのようなことをなるべく避けるために、研修の前に事前課題を出しておくことも有効です。

前述でご紹介した事例では、デビュー2〜3ヶ月後のフォロー研修だったため、事前課題では自分の応対をモニタリングシートでチェックをするセルフモニタリングをしていただきました。

研修に自らチェックしたモニタリングシートを持ってきていただき、導入の自己紹介の際に「セルフモニタリングからの気づき(自分で褒めてあげたい点、改善をしたい点)」を話してもらいました。

(2)オンライン研修用にカリキュラムを変更
オンライン研修・教育の場合、受講生の反応が見えづらいため、折に触れて理解度を確かめながら進行する必要があり、対面型研修よりも時間を要します。時間配分を見直し、無理のない進行となるようにします。

ホワイトボードによる説明ができないため、従来ホワイトボードで説明していた内容をどのように説明するか、検討します。

また、講師によるサポートが必要なディスカッションなどは、別の学習方法に見直します。

(3)サポーターの設置
講師と研修室をオンラインでつなぐ場合は、受講生は一堂に会しています。そのようなスタイルの場合は、研修室側に講師のサポートをする担当者を設置するのがよいでしょう。

講師が受講生に質問を投げかけたとき、声を出す練習やロールプレイングなどの際、サポーターが声かけをして学習の場の活性化を図ります。

(4)サポーターとの事前ミーティング
研修をサポートしてくれる担当者が決まったら、事前にミーティングをします。まず、役割と期待することを丁寧に共有します。

その上で、研修カリキュラムや実施上のポイントをひとつひとつ確認し、サポートをして欲しい場面に部分についてはシーンが想像できるよう、具体的な説明もします。

サポートをする担当者にとっては、研修トレーナーへの第一歩としての学習にもなります。

(5)環境の事前チェック
>研修前にオンライン環境の確認をします。また、音声共有をする場合は、その聞こえ方、音量もチェックします。

また、受講する側が同じ部屋に集まっている場合は、講師側からみてひとりずつが見えやすいように座席を配置します。

5.研修効果の最大化を目指して

このように、オンライン研修であっても学習効果の最大化を目指し、考えられることはすべて行います。

今回は受講生が集合している研修を中心にまとめましたが、その他、受講生が自宅でPCやスマートフォンで受講するものや、コールセンターの空いているブースの一部を確保し、センターブース内で受講するスタイルの研修などもあります。

いかがでしたでしょうか。

新型コロナ感染拡大に伴い、コールセンターがつながりづらい状態は利用者も理解していただけるかもしれません。

しかし、品質が低下した場合は、「コロナがあって、質が下がりました」とはいかないでしょう。

安定した品質のサービスを提供するためには人材育成は止まることなく、続けることが大切です。ウィズコロナを電話応対やコールセンターが進化するチャンスと捉えて、いま一度、この機会に教育のあり方を見直すこともよいのではと思います。

※この原稿は2020年9月末執筆したものです。

参考になりましたか。


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なお、市場通信はコールセンターのオンライン教育・研修に対応しています。

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コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

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「答えは現場にある」をモットーに、戦略からコールの現場まで、実践的な改善を目指します。

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[コロナ禍におけるコールセンターの教育・研修] 2020年10月 1日

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