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今こそコールセンターのツールの精度を上げる!

1.現在のマニュアルの精度は何点でしょうか?

ceter20k.jpg一定規模のコールセンターにおいて、スクリプトを作っていないというところは恐らく少数派でしょう。

センター運営に必要な基本のツールとして、そのほかにもFAQ、業務知識や手続きに関するマニュアルなどが作成されていると思います。

それらに点数をつけるとすれば、いま何点ぐらいでしょうか?

当社市場通信では、コールセンターのコンサルティングをスタートさせる際、現在の運営実態を把握するために、まずは現状調査を行います。具体的には、センター視察に始まり、担当者ヒアリング、各種資料の確認、ランダムモニタリングなどを行います。

スクリプトなどの各種ツールの確認では、いずれのセンターでも、何らかの資料を用意しているところがほとんどです。ただし、精度の高い資料を準備しているセンターとなると、全体の5〜6割程度でしょうか。

各種資料が存在するものの、日付がとても古いものや用途が重複していそうな文書が複数ある、あるいは使いやすそうなスクリプトが数枚あるものの、その他に必要と思われる資料がほとんど存在しないといったケースもあります。

2.ツールの精度がどれくらい影響するのか?

これらのツールが充実していないと、一体どのような影響があるのでしょうか。

コールセンターで働くコミュニケーター職のほとんどはアルバイトさんや派遣社員さんです。そのうえ、ここ数年、この業界は慢性的な人材不足に悩まされています。

また、離職率も高く、いざ不足分を補うために募集をかけても、なかなか人が集まらない状況が続いています。新人の研修期間中に辞めてしまうこともあり、あらかじめ一定数の退職が発生することを想定しているセンターも少なくありません。

そういった厳しい環境下において、安定的なセンター運営をするためには、いかに短時間に人を育てられるかが鍵となってきます。

また、早期に辞めてしまう人の退職理由として「業務知識が難しくて自信がない」という声もよく聞かれますが、そうしたことを防ぐためには、知識の習得をスムーズに手助けするツールの存在が重要となります。

また、下図のように、スクリプトやFAQなどのツールを使ってお客さまに話す会話の総量を考えると、影響は実に大きいものです。

図マニュアルの重要性2.png

3.ツールを整備する効果

前の図で示したように、ツールの精度が低いときのお客さまへの悪影響は甚大です。多くの人がわかりづらい説明を聞くことになるのか、またその逆でわかりやすい説明をお客さまにお届けできるかといった差を生み出します。

また、ほかにも、ツールの精度をあげることの効果について考えてみると、以下の点が挙げられます。

1) お客さまへ返答するまでの時間が短くなり、会話がスムーズになる
2) 無駄な説明やお客さまとの問答が減り、通話時間の短縮化につながる場合もある
3) 会話の内容がわかりやすく、魅力的になる
4) セールスセンターでは、営業成績があがる
5) 標準化により担当者ごとの品質のばらつきが抑えられる
6) 人材育成において教育時間が短くなり、成長レベルもアップする
7) コミュニケーターが安心して働けるので、ES(従業員満足度)があがる
8) ESが安定するため、離職率低下にも寄与する

このように、ツール整備の効果は大変大きいものです。

4.ツールを見直す

多くのセンターにおいて、「何らかの資料は用意している」ということは冒頭で述べましたが、本当に現場ですぐ役立つツールが少ないのも事実です。どこが足りないのかというと、資料としての体裁はあり、情報は充実しているものの、「それを見て、そのまましゃべれる」というレベルに至っていないのです。それでは、どこをどう直せば、使える資料になるのでしょう。

現在のツールを見直すにあたって、ぜひおすすめをしたいのが資料のテンプレートやルールづくりです。

コールの現場では、スーパーバイザーがコミュニケーターへの指導や教育目的で資料を作成しているケースがよくあります。その場合、それぞれの担当者が思い思いに手がけてしまうため、書式や内容は統一されていません。

Wordで作る人もいれば、PowerPointを使う人もいます。箇条書きでまとめる場合もあれば、「お客さまの真のニーズを探ろう!」などのメッセージやイラストが入っているものもあり、結果として人によってかなり違うものができあがります。

スーパーバイザー自身が周知すべき情報をコミュニケーターにどのように伝えようかと熟考をすることはとても良いことですが、センター全体を見渡すと、とりとめのない資料が点在することにつながります。

情報の深さや書き方などが統一されていない資料というのは、見づらいもので、結果として使われなくなってしまいます。

そうしたことにならないためには、イントラネットに「資料テンプレート」というフォルダーを作り、各種の雛形をおいておけばいいのです。

そして、そのデータの中に資料作成にあたっての記載ルールをまとめておくのです。PowerPointなどは下敷きとなるマスターを作ることになりますが、まだアプリケーションに扱いなれていない担当者だと、その手間も省けます。

テンプレートルール2.png

同じ商品の説明文でも書き方を少し変えるだけで、ぐっと見やすくなるということもあります。下記は、その具体イメージです。

マニュアル見やすさ1.png

コールセンターには現在販売中の商品だけでなく、過去の商品に対しての問い合わせが入ってくることも多いでしょう。

そのようなセンターの場合は、今取り扱っている商品、過去の販売商品、リコールになった商品などがひとめでわかるようにしておくといった工夫をするだけで、各段に見やすくなります。

マニュアル工夫1.png

また、細かいことですが、スクリプトを作る際、EXCELはあまりおすすめしません。

このEXCELで作成する際は、右にも下にもどんどんと広げられますし、印刷する際も印刷範囲設定をすれば、ボリュームが多くでも一枚に収めることができます。

しかし、EXCELで作られたスクリプトはそれぞれ縮小率が異なり、また字がとても小さく見づらいものになってしまう場合が多いものです。

体裁よく1枚に情報をまとめるには手間も時間もかかりますが、大切なことはコミュニケーターが信頼することができ、かつ使いやすいと思ってもらえる資料づくりが必要です。

5.計画性をもって改善する

op2018-01 (3).jpgこのように、コールセンターや電話応対の現場でよく使うツールの精度は、応対への影響が大きく、必要性もかなり高いのですが、総じてなかなか手が付けられないのも事実です。

そうしたツールが整っていない原因はいくつか考えられます。

よく聞かれるのは以下のようなことに起因しています。

1) 扱う商品数も多く、問い合わせもまちまちなので標準化できない(と思っている)
2) ツールが不足していることはわかっているが、作成、見直す時間がない
3) ツール作成の担当や部門が不明確

誰もが多忙を極めるコールセンターで、「誰かがやるだろう」「誰が作成担当者なのだろう?!」といった状態では、ブラッシュアップは難しくなります。

また、本来のオペレーション管理業務をしながら、それらの作業を行うのでは、片手間の仕事になってしまいます。できれば、ツールを作成する/ブラッシュアップする際は担当者や期間、体制を決めて、しっかりと向き合うことが望ましいでしょう。

結果として、そのほうが短時間で、クオリティの高い資料ができるはずです。

ツールのボリュームが多い場合は、センターの年度の活動計画などのなかに組み込み、スケジュール管理をしながら取り組むのがよいでしょう。

6.まずは現状の見直しから

いかがでしょうか。

コールセンター管理者のなかには、「修正したほうがいいのはわかっているのだけど・・・」と思いながら、着手するにはあまりにも稼働がかかるため、二の足を踏んでしまっている方も多いかと思います。

それでも、図解で示した通り、精度の低いツールの弊害は実に大きいものです。ツール改善に着手しなければ、日々の応対品質向上の努力が水泡に帰する恐れすらあります。

何はともあれ、現在、センターに存在するあらゆるマニュアルを棚卸しをして、それぞれを評価してみることからスタートするのはどうでしょうか。

参考になりましたか。

なお、市場通信はコールセンターのオンライン教育・研修に対応しています。

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コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

コールセンター・電話応対の電話サポート業務専用サイトはこちら

callcentersenyou1.png詳しくは、コールセンターおよび電話応対の専用サイトをご覧ください。


コールセンターの品質はモニタリング、スクリプト、電話応対研修、トレーニング.その他モチベーションアップなどのいくつかのポイントをしっかりおさえることで、大きな改善が期待できます。

「答えは現場にある」をモットーに、戦略からコールの現場まで、実践的な改善を目指します。

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[今こそコールセンターのツールの精度を上げる!] 2020年7月27日

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