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以前のコラムで販社や販売店にかかってくる電話応対の重要性について、過去のコールセンターの教育や研修での実績から述べさせて頂きました。
そこでは主に販売店の立場から考察をした内容でしたが、今回はメーカーの立場から電話応対の品質について、述べてみたいと思います。
<以前のコラムは↓>
【販社/販売店にかかってくる電話、応対どうしていますか?】
通信会社/自動車メーカー/保険会社など様々な業種において販売店を抱えたビジネスを展開しています。
どちらの企業もお客さまからの問い合わせに対応する大規模なコールセンターを設置しているため、電話による多くの相談はそこで対応ができているでしょう。
ただ、すべてについてコールセンターで対応をする訳ではありません。
問い合わせの内容や商談のステージによっては、お客さまが販売店に直接電話をするケースも多いものです。
例えば、自動車メーカーのビジネスモデルはその典型でしょう。
車を買いたいお客さまはメーカーサイトで情報収集をした後、地元のディーラーへ行って、試乗や具体的な購入の相談をします。
では、その電話には誰がどのように対応をしているのでしょうか。
多くの場合は、それぞれの販売店のお客さま窓口のスタッフが担当をしていると思われますが、実はその電話の品質に心配のあるケースが多くあります。
以前クライアントのご担当者さまからのお話は実に興味深いものでした。
そこでは販売店に来店されたお客さまの数をカウントし、それをベースに商談率や契約成立率などを計測して、応対品質の向上に努めてきたそうですが、思わぬ盲点があったそうです。
それは、お客さまから問い合わせに対する電話応対があまり良くなかったため、来店者そのものを減らしてしまっていた可能性が高いというのです。
私たちはそういったお客さまを「見えない見込客」と呼んでいますが、そのお店でもそのような営業のチャンスロスが発生していたそうです。
また、別企業の事例ですが、メーカーであるクライアントさまが実施した販売店の電話応対品質調査では、驚くべきことが判明しました。
弊社からミステリーコールの録音をする時期は、ちょうど大型のキャンペーンが展開中でした。
この期間中に申し込み手続きをすると、大きな特典が受けられるというもので、テレビコマーシャルやSNSなどでも大量の広告を打っていたのです。
ミステリーコールはそのキャンペーンの対象商品についてのお問い合せだったので、キャンペーン案内のタイミングや具体的な内容について計測をする予定でした。
それが蓋を開けてみると、キャンペーンに触れたコール自体がとても少なかったのです。
また、キャンペーン内容には触れたものの、ただ話しているだけで、あまり魅力的でない感じがしました。キャンペーンの内容がよく理解できないものも起因していました。
この状況に、ディーラーの担当の方もがっかりしていたと同時に、現場の隅々まで情報を届け、一体感を持ってお客さま対応することの難しさを、痛感されていたようでした。
このように、販売店の応対の品質を把握するには、まず、「何が起こっているか」を調べる必要があります。
弊社市場通信では、長年にわたって多くの販売店の電話応対品質の定期調査を承っていますが、コールセンター以上に発見が多く、このような実態把握は大変意義があることだと考えています。
以下は、その調査の全体像です。
1) (初回のみ)依頼元であるメーカーと調査目的に応じ、調査設計を行う
2)全国の販売店にミステリーコールを実施し、その音声を評価する
3)各販売店にモニタリング結果と全販売店の結果レポートを提出する
(改善アドバイス含レポートです)
4)最終的に、メーカーに全国の販売店の電話応対品質に関する分析のご報告をする
このような仕組みにより、販売店の応対品質の実態を調べることができます。
別のメーカーさまの調査では、応対品質のレベルをAランクからEランクまでの5段階に分けて管理をしています。
この企業では、Cランクを「お客さまが競合他社へ乗り換えてしまう可能性があるレベル」と判断しており、販売店にはその上のBランクの品質レベルを求めています。
このメーカーが会社として重視するのは、最も高いAランクの増加ではありません。
ビジネスチャンスのロスの可能性があるCランクから下のレベルを底上げしてなんとかBランクまで引き上げることを目標としています。
そこで、メーカーからの支援策として、販売店の管理者や現場の電話に出る担当者向けの各種研修を実施する、スクリプトなどを提供するなどを地道に展開しています。
定点観測をしていると、努力は数字に表れると実感をすることが多いものです。
メーカーから支給されたスクリプトをきちんと活用することでお客さまへの説明内容がぐっとわかりやすく魅力的になった。
あるいは、研修で習ったスキル(電話応対の技術)の向上にしっかりと取り組むだけで信頼感や感じのよさにつながったなど、驚くほどの成長をすることもしばしばです。
これまではやり方を知らなかっただけで、基本をしっかりと理解し、実践するだけで品質は数段とよくなるものです。
また、属人的に応対をしてきたため、担当者によるばらつきが大きかった販売店は、サポートを受けることで、そのばらつき自体がが減り、誰が出ても安定感もある応対に変化することも少なくありません。これも大きな成果です。
そのように電話の品質を向上させることができた販売店からは、
「来店数や営業案件が増えた」
「売上向上に直結した」
「電話を担当するスタッフのモチベーションがあがった」
「営業担当とお客さま窓口の連携がスムーズになった」などリアルな反応がありました。
そうなのです、品質とセールスは強い相関性があります。またそれだけではなく、モチベーションや部署間の連携にも効果を発揮するのです。
いかがでしたでしょうか。
メーカーや販売店のご担当者さま、もし現在の電話応対に課題があり、そこに伸びしろがあると感じられた場合は、まずは小規模なフォローの対策を打ってみるのはどうでしょうか。
たった1本の電話、その可能性を探ってみるのはいかがでしょうか。
参考になりましたか。
なお、市場通信はコールセンターのオンライン教育・研修に対応しています。
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コールセンターの品質はモニタリング、スクリプト、電話応対研修、トレーニング.その他モチベーションアップなどのいくつかのポイントをしっかりおさえることで、大きな改善が期待できます。
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[販売店のその電話、どうしていますか?] 2020年5月20日
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