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接客はサービス?

月刊コンピュータテレフォニー8月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第115回 2012年7月20日

接客はサービス?


各種小売業やサービス業、通販などの電話応対レベルは年々良くなっている。少子高齢時代や人口減少傾向が少なからず影響を与えていると思うが、こんなご時世だからこそ新規顧客をしっかり確保したい、あるいは既存客を逃したくない、という企業の思いは実にい。

対面販売のリアル店舗では、電話応対やネットでの接触が多くなればなるほど、店頭で応対とコミュニケーションが問われる時が来たと言える。もはや、人を直接介したサービスは高級かつ贅沢であり、富裕層への差異化も十分可能だ。

来店者が多い場合によく使われるのが来店者用の整理番号発券機。

これは誰でもご存知であろう。銀行や携帯電話などの店舗では、既に当たり前になっているものである。来店者にとっては、順番どおりにお店が用件を受けてくれるので便利なマシンであるが、このマシンも使い方次第でお客の気分を害してしまうこともあるようだ。

先日、ある大手旅行会社の店舗に行った人の話を聞いた。この人は整理番号発券機があったので、その券を取りつつ「昨日はどうも」とカウンターの店員さんに挨拶したそうだ。すると、店員さんは端末に集中しているせいか、目もくれずに「整理券を取ってお待ちください! 」と口早に冷たく言ったらしい。

話をよく聞くと、整理番号発券機は店員のカウンターデスクに近く、たまたま担当の店員も2人しかいないのと、前の晩にも相談した店員さんだったので、つい声をかけたそうである。それにも増して、この人にとってはそんな挨拶がごく普通のことだと思ったらしく、その冷たい反応によって、もう帰ろうかという思いが頭をよぎったという。

お店の人はすべてのお客の顔を覚えてはいないであろうし、別に挨拶する必要もないかもしれない。しかし、お客にしてみれば前日に応対した人の顔くらいは覚えていてほしいという思いがある。結局、その人は家からすごく近い店にも関わらず、もう二度と行かないと断言していた。良い客を失った瞬間だ。

整理番号を持ってきた人の顔を見て、初めてお客さんと認識する『整理番号発券機の習慣』が、応対において大きなマイナスになっている例である。

現在のネット時代では、30代も含めた若年層は俗に人肌嫌いで、対面販売よりもネット販売を好み、話すよりもケータイやPCでのメール、Twitterのようなテキストを好むと言われている。

しかし一方では、ネットで宿泊予約や旅行商品選びをしているシニア世代が増えている。60代だからといって対面サービスを好むとは限らない。

むしろ、前述のような応対だったらネットの方がストレスも少ないし、対面の良さを発揮できないようであれば、年代や性別には関係なくネットへ傾くのも当然であろうと思われる。

いくつかの重要な確認は電話やメールで行い、あとは保険や空港までの交通機関、あるいは外貨の両替などはネットを駆使したり自分で手配できるので、人件費がオンされた代理店のサービスに頼ることもないのである。

人を直接介した"高級かつ贅沢"なサービスを本当に目指すのであれば、前述したような応対ではお客を失うのは間違いない。今一度、自社のお客と接客の仕方をチェックする必要があろう。

[接客はサービス?] 2012年7月23日

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