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顧客満足の基本は?

月刊コンピュータテレフォニー4月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第111回 2012年3月20日

顧客満足の基本は?


不要になった本やCD、DVD、ゲームソフトなどを専門の会社に買い取ってもらう経験をしたことはあるだろうか。それらは、市場的な価値がないと買い取ってもらえない。

つまり、売れないものは買い取ってはくれないのである。買い取りサービスは単なる廃品回収業ではないので、当たり前のことだ。

筆者の家では、巣立った子供が溜め込んだ本などを整理しようと、ある会社の買い取りサービスに頼んだところ、見せたうちの98%は価値がないので引き取れないとのことだった。仕方がないので、町内で定められている日(資源ごみ廃棄日)にその大半の本を出すことになった。

回収日当日、乗用車の座席と後ろの荷台にぎっしり積み上げた本。入れるのが大変で、車から出すのもつらかった。だが、買い取りサービスの会社を恨むことはなかった。実はその会社に電話した時、先方があまりにも元気のない声で応対するので、家人は面食らったそうだが、その後、車で買い取り評価をしに来た人はそうでもなかったようだ。

むしろ、的確な応対で安心したとさえ言っていた。そのためか、買い取ってもらえなかった本が98%残っても、あまり腹が立たなかったのであろう。電話を受ける人と実際に対面する人が異なるケースは結構多い。

しかしながら、顧客はこの2つの接点で企業のイメージを決めてしまう。考えてみれば恐ろしいことである。たまたま、電話を受けたその日やその時間に、応対した従業員の気持ちが「不機嫌」であったら、家に訪問してきた人がもし「無愛想」であったら、加えてそうした気持ちがモロに応対に出てしまったら、顧客から文句の1つや2つは出るに違いない。

たとえ、その会社が有名企業であってもイメージは落ちてしまうことになる。経営者がその応対現場の状況を知ったら、きっと驚愕するかもしれない。事実、電話のモニタリング調査の結果を経営トップ層が聞いて、激怒したということは枚挙に暇がないほどある。

また、担当役員がそうした応対の悪さを自社の損失金額として換算したところ、年間数千万円に及んだという会社も過去にあった。これは、特定の個人の応対能力や言動が損失につながると考えがちだが、実際にはモニタリング調査対象者が、ほぼ同じ傾向にあることが多い。

社内で電話応対における体質が似てしまうのである。応対時の評価は顧客満足度評価の全体から見るとごく一部ではあるが、逆に基本中の基本と考えてもよい。

ちなみに、サービス産業生産性協議会は「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」の2011年度調査結果をこのほど発表し、業界別に顧客満足度の順位を公開している。これによると、百貨店1位は伊勢丹、家電量販店はヨドバシカメラ、損害保険ではチューリッヒ保険となっている。

同調査は、1)顧客満足、2)顧客期待(利用前の期待・予想)、3)知覚品質(利用した際の品質評価)、4)知覚価値(価格への納得感)、5)クチコミ(他者への推奨)、6)ロイヤルティ(継続的な利用意向)の6つの指数により、各産業・各企業の顧客満足度を多面的に評価・診断している。ご興味ある方はネットで詳細を見比べてみてはいかがであろうか。

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[顧客満足の基本は?] 2012年3月23日

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