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想定外と想定内

1106_index_art.gif月刊コンピュータテレフォニー6月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第101回 2011年5月20日

想定外と想定内


地震があった日から、会社のクライアント業務も中止や延期が相次ぎ、まるで時間が止まったような感じであった。これをお読みの方もほぼ同じであろうと思われる。

しかしながら、その後1カ月以上が過ぎて、やっと通常の業務内容になり、新規案件も入りつつあるのではないだろうか。震災後、各種の市場は少しずつではあるが、確実に動き出している。

だが、個人的には絶えず地震や放射能のことを心配しながら、日常生活や会社の仕事環境で、今までと同じような感じを取り戻すことができないでいる。何かを変えなければならない、何かできることを実行しようと思うと、なおさらである。

例えば、震災時での通信手段として、安否情報や救援物資情報などで効力を発揮したのがネット系インフラ。とりわけ、ツイッターは高評価であった。でも、震災後の「ツイッター離れ」もあるようだ。

人との交流がかえって心理的に負担になり、「何をつぶやけばいいのか分からない」などの現象があり、その他のソーシャルメディアも含めて、こうした動向も気になるところだ。ツイッターの気分にならない人の気持ちも十分理解できる。これも「想定外」か。

震災地でなくとも、多かれ少なかれ誰でも仕事や日々の生活において、大震災の影響が出ているに違いない。とくに、今夏の電力不足においては、会社での業務の進め方や日常生活もさまざまな見直しが迫られている。大手企業が一番気になるのは、顧客に対する影響がどれくらい出るのか、自社の業績にどれほど影響するのかであろう。

いずれにせよ、電力不足に関する何らかの方策が必要になってきた。生命保険、損害保険各社は、既に今夏の節電対策として、サマータイムの導入やコールセンター業務の移転といった、時間と地域の両面で分散案などの検討に入っているようだ。

また、こうした状況において、在宅勤務ができるテレワーク制度が効果的に実施されている。ある外資系製薬会社では、首都圏での計画停電時に、自宅勤務によって医療関係者からの問い合わせなどの応対を難なく乗り越えたとしている。

コールセンターの停電、公共交通機関の休止、通勤困難社員の増加、問い合わせ応対業務の時間短縮など、いろいろな想定外に対して、どのような準備をしているかが、企業にとっては重要なポイントとなる。大きな改革や見直しを実施するためには、そのための事前の準備や改善も相当量必要となることも確かである。

すぐにやろうとしても、なかなか実施できないからだ。前述の外資系製薬会社は、既に2年以上前から営業以外の全部門でテレワーク制度を実施しているからこそ、即応できたようだ。こうした想定外の出来事が、日本での在宅勤務などテレワークをもっと加速させると思われる。

しかし、ビジネスにおいては、いろいろな事態が起きることは当たり前のことで、必ずしも「想定内」では進まないことが多い。むしろ、想定外の出来事や結果があってこそ、今までの知恵や経験が生きてくるし、そこから新たな発想やプロセスが生まれることも多い。

今からやるべきことはたくさんあるに違いない。まずは、想定内から着実に準備すべきこと、整備すべきことを実施していこう。

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[想定外と想定内] 2011年5月20日

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