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マーケティング最前線の連載「100回を前にして」

201104ct.gif月刊コンピュータテレフォニー4月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第99回 2011年3月20日

100回を前にして


当連載シリーズの第1回目は2003年2月であり、今年2月でちょうど8年。次号で100回となるため、勝手に今回と次号を100回記念と銘打たせていただく。今回はプレ100回版として、8年前の状況から回想したいところだが、実はこのシリーズの前に「CRMウォッチ」というメインタイトルで同様のコラムを連載させていただいている。これを加えると約10年間本誌に寄稿したことになる。毎月、毎月よく続いたものだと、自ら感心している。

CRMウォッチの記念すべき第1回は、「日本を狙え! 米国ネットベンチャーの相次ぐ上陸」というタイトルで、私が米国・サンフランシスコ近くのサンマテオやパロアルトのネットベンチャーを視察した記事を執筆した。ネットの登場で、CRMの前にeが付いたeCRMのシステムが日本に登場した時代でもある。

その頃、米国のベンチャー企業のほとんどが赤字だったので、株価ばかり気にしていたことを今も鮮烈に覚えている。しかし、現地の気候と同様に経営者やスタッフは明るくカラっとした感じで、ベンチャー特有のエネルギーがみなぎっていた。その姿勢や雰囲気は日本には無い感覚で、きっと日本のネットベンチャーの創始者もいろいろな刺激を受けたのではないだろうか。

当時、そうしたベンチャー企業は、米国のマーケットでの数字が上がらないために、日本でCRMのフロントソリューション・パッケージを売りたがっていた。それが残された最後のターゲットだったのかもしれない。

ただ、日本国内では電話とEメール、加えてiモードなどの携帯メールも既にあって、大量の情報処理を一括して行うようなマーケティング・オートメーションを実施する企業も少なかっただけに、日本ではあまり成功しなかった。

米国企業においてさえ、莫大な費用をかけてCRMのシステムを導入したものの効果が芳しくなく、導入企業のトップがCRMの効果を疑う発言をしたのもこの頃である。まして、米国から来たものが、そのまま日本で通用するわけでもなく、この時期において日本の企業にはCRMシステムの導入は早すぎたと言える。

しかしながら、CRMの本当の考え方や活用方法などへの認識が浸透する前から、米国国内の情報だけで「もうCRMは終わった! 」と声高に騒いだ人も多かったことも事実である。それから約10年経過し、CRMは顧客管理系システムの総称と捉えられている面があるものの、名称そのものは未だに消えていない。

形を変えて日本のビジネス現場で浸透していることが、大変興味深い。マーケティング現場では、CRMのシステムよりもCRMの考え方やプロセスが非常に新鮮で、新たにマネジメントやダイレクトマーケティングなどを組み立てる上で斬新なプランニング手法であった。

そのため、たとえCRMのシステムが消えようと、新規顧客の獲得や既存客へのリテンションプログラムにおいては、CRMの延長線上で納得できるプランニングが出来るようになったことも確かだ。

私は以前から、CRMという考え方自体が消えるとは思っていなかったが、この点では正しい予測であった。今もCRMは、その言葉を使うか使わないかはともかくも、マーケティング現場で脈々と豊富な手法が息づいている。

[マーケティング最前線の連載「100回を前にして」] 2011年4月 4日

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