HOME » CRMブログ アーカイブ » 好調な通販の現場では

好調な通販の現場では

月刊コンピュータテレフォニー10月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第81回 2009年9月20日

好調な通販の現場では


通販の勢いが止まらない。(社)日本通信販売協会が発表した通信販売業界全体の2008年度売上高は、推計で4兆1400億円ということである。上位10社の売り上げは合計約1兆2600億円で、同会員社全体の43.4%を占めているようだ。

リアル店舗を持たない無店舗の通販事業が伸びるのは、「価格訴求」「在庫処分」「アウトレット品」など、さまざまな要因が考えられるが、新型インフルエンザの流行による「巣ごもり消費」なども大きく影響しているらしい。ネットにおいては、ネット利用者の増大がそのままネット通販の売り上げを押し上げている。

なかでも、楽天は2009年6月期の中間連結決算で売上高が前年同期比1 4 . 8 %増(1397億円)、純利益は同約5.2倍の381億円を記録している。「景気が悪くても、インターネットショッピングは増加する」と同社の社長が豪語しているくらいだ。

一方、リアル店舗も手をこまねいているわけではなく、イオンなどはテレビ、カタログ通販に参入し、同グループのクレジットカード会員約1700万人に対し、衣料品や食品を販売するとしている。

また、低迷する雑誌業界においても、この好調な「通販市場」をにらんで、さまざまな展開を模索している。例えば、書店売り主体だったファッション系雑誌は、もはや「通販カタログ」と言ってもいいくらいの内容になっている。地方に住んでいても、雑誌でみた都会の最新グッズを「買い物代行」経由で購入するスタイルが増えていることも起因しているようだ。

ネットの浸透で年収、年齢、性別などの各階層を問わず、通販で購入する人が増え、テレビ通販やカタログ通販が相乗的に数字を伸ばしている。リアル店舗に行く回数よりもネット、テレビ、カタログなどに接する機会や時間が多くなっていることもあり、これは当然の結果と言えるかもしれない。

こうした動きの中で、以前と比べて通販企業の新規顧客獲得方法や既存顧客の維持拡大戦略にも変化が出てきている。単に通販ブームが来ているからと言って、そのままで売上高や利益が増大するわけでもない。

リアル店舗のオペレーションや人件費がない分、効果的なメディアの使い方やタイミングをはずさない各種のプロモーションを細部にわたって検討することが、全体の数値を作ってくれるからだ。

加えて、顧客への販促も今までとは異なる手法を検討しなければならない。例えば、既存客に告知するメルマガやメールニュース。以前と異なるのは、受け取る顧客の多くがフリーメールや携帯メールを使うことも多くなってきたことである。携帯メールでもHTMLや動画を使えるようになってきたことも影響している。

さらに、ポイントサービスの使い方や、自社のイメージに合った方法に留意する必要もある。とくに、顧客層の購入単価が高い企業では、コンビニ系のポイントシステムと同じような方法では、かえって自社ブランドのイメージを崩すこともある。同業他社がやっているからと、変に真似ることが果たして得策かどうか。

このように、通販企業のマーケティング現場においては、今まで以上に小まめにメディアを選び、細かな配慮やテクニックを駆使する必要があり、顧客との接点を一段と強化することが求められる。

このエントリーを含むはてなブックマーク  はてなブックマークに追加

[好調な通販の現場では] 2009年9月24日

詳しくは、このコールセンター専用サイトをご覧ください。コールセンターのモニタリング、スクリプト、電話応対研修、トレーニング、モチベーションアップなど、自社でお困りの内容がきっと見つかります。

関連記事