HOME » ブログ アーカイブ » SEOとECサイト: 情報格差と検索技術格差をなくそう!

SEOとECサイト: 情報格差と検索技術格差をなくそう!

mail.jpg

第8号 「 SEOとECサイト 情報格差と検索技術格差をなくそう!」

<SEOは「立地と来店誘引」>

ネット環境については、今まで様々なことを述べてきた。リアルマーケットやリアル店舗の違いはネットでのビジネスの優位性を示し、ネットは使い方次第で大きな利益や実績を上げられることを解説してきた。また、今までのリアル店舗がネットを使うことで新たなチャネルが増え、来店誘引に大きなパワーとなることも力説してきた。

しかしながら、それらのメリットや優位性はネットを活用する企業とそのネットを閲覧・利用するエンドユーザーによって成り立つ。その関係性と現在の利用の仕方は果たして本来あるべき姿なのか、もう一度考えてみよう。膨大な各種のWEBサイトから、ユーザーが求めるホームページを探して利用する傾向はネット上での検索環境が整ってきたことが大きな要因である。

とくにGoogleが登場して以来、これを無視してはアクセス数が増えず、アクセス数=実績という関係がネット環境を活用する上で、プライオリティのトップを占めるようになってきた。事実アクセス数が多いサイトが、ビジネスチャンスを獲得していることも確かである。

そうなると、自社サイトのアクセス数を増やせば何とかなる、という考え方も増え、いわゆるSEO(Search Engine Optimization)やSEOマーケティングと称するSEM(Search Engine Marketing)も登場し、SEO関連セミナーはどこでも盛況である。セミナーに行かれた人ならわかると思うが、「なるほど、これは重要だ!」とうなずくが、それで自社のサイトをどうしようか、というところまでは行かないようだ。もちろん、SEOのビジネスはそのセミナーで誘引するのが目的であるため当然であろう。

SEO対策は自社サイトに誘引するための施策で、リアル店舗で言うと「立地と来店誘引」である。つまり、ネット環境における店舗の立地環境とその環境に合った来店誘引をさせることが目的である。店舗商売の3原則『立地、価格、サービス』はネットにおいても同様であり、3つとも重要な要素であることは変わりない。

いつも閲覧するポータルは、通勤や通学、あるいは日常生活でよく通るところで、道すがら寄り道をするところである。また、Googleで検索する時は、知らないところへ行くためにチラシや雑誌、その他の広告、あるいは地図や電話帳で場所や所在地を調べるのに相当する。つまり、SEOはネット環境でビジネスを展開するための基本的な条件であり、それがなければ『立地』は不適格であるということになる。

しかしながら、リアルマーケットでは、この立地が良くても潰れるお店はたくさん存在する。お店に行っても品揃え、商品の見易さ、店舗の清潔さなど店舗自体の問題も大きく影響する。ネットも全く同様である。上記の価格やサービスの前に、ネットにおいてもコンテンツやユーザビリティが良くなければ、SEOで惹きつけた見込み客は二度と来店しなくなる。これは無理やりバナー広告やテキスト広告で連れて来たとしても同様であろう。

<情報格差と検索技術格差>

価格の問題について述べてみよう。ECサイトの価格を見ると、ネットだから安いものや一般リアル店舗と変わらない価格設定のものなど、千差万別である。ネット上では検索サイトを利用すれば価格比較でできるメリットがある。検索順位が上位に来るものが必ずしも安価とは限らず、価格が他店と比べて高くても商売が成り立っているサイトもある(とは言え、採算が取れているかは不明)。

リアル店舗では消費者が判断した最も良い店(価値観と価格)で購入する。それは消費者が持つ情報の範囲でお店がピックアップされる。その店がベストと判断するが、もっと安く良い店が近くにあっても、それを知らなければ、実際にそれほど安くなくても購入することになる。いわば個々の情報格差があり、店舗商売はその情報格差があって成り立っていると言っていいくらいだ。

ネットは検索次第で、ネット上でもっとも安い価格の店を見つけることができるようになっているが、検索の仕方によってはリアル店舗と同様に情報格差が生じている。つまり、リアルマーケットでも安く良い店を探すには、リアルマーケットのように様々な情報を得て見つけるのと同様にネット上でも情報収集方法や検索方法を知らないと同じ商品を高い価格で買うことになる。

価格.comに代表される価格比較サイトは便利であるが、すべての商品があるわけではなく、それ以外の商品は消費者自らの検索技術が頼りになる。とくに、上述のSEO技術によって検索サイトを支配されることも多く、検索順位の上位を占めるサイトに誘導されてしまう。その傾向はネット上の『情報格差』であり、消費者のネット上での『検索技術格差』も大きく影響していることになる。

消費者がもっと安く良い店を見つけるにはこの検索技術を習得することが必要であり、今はその狭間で、ネットにおいて高い価格でも売れる状況はまだまだ未熟な消費者の検索熟練度によって成り立っているかもしれない。

<価格訴求と再来店>

例えば、ビジネスマンに人気のゼロハリバートン。この商品は比較サイトには少なく、ネット上有名なECサイトに誘導されてしまう。Googleで検索すると16,300件出てくる。それを1つ1つチェックするものの、面倒となり力尽きて多くの店をテナントとして有しているECサイトに回る。

そこでは800件以上のゼロハリバートンを販売しているお店のサイトに行き着く。それを見ているうちに、昨年から売れている『ZERO HALLIBURTON PC-MICA-PS』に商品を絞りこむ。そのWEBサイトで『PC-MICA』を入力してサイト内検索をかける。

PC-MICA-PSは8件あり、最も高いところで68,250円(税込・送料込)であり、もっとも安いところでは47,145円(税込・送料込)と実に21,105円の差である。これは4月11日午前中時点での検索結果であり、1商品をウォッチすると日々価格が更新されていることがわかる。競争が多ければ値段も下がることも少なくない。ネットをよく知り得ている人は、そうした比較をするために少し待ちながらサイト上の底値を探すこともする。

また、このような店舗をたくさん持つECサイト以外でGoogle検索をすると、車系のサイトのショッピングサイトがあり、そのサイトでは同商品が47,250円(税込・送料込) となっていた。さらにオークションサイトでは同商品を新品で上記最低価格よりも高い価格で入札している人もいるなど、既にわかっている商品であれば、検索技術の格差によって購入価格はかなり異なるのである。

価格訴求型のサイトで商品を安く売れば当然利益は薄くなる。薄利多売で数を売るには新規客を増大させるものの、リピーターが増えなければ商売としては成り立たなくなる。しかし、エンドユーザーとしてのネット利用者における検索技術の較差は解消されれば、あるいはサイト比較がもっと容易に出来れば、ECサイトにおけるお店はブランドやサービスに関係なく、より安いものを求める利用者の価格訴求型傾向は今よりも強くなるであろう。

つまり、個店としてメルマガを送ろうがメールでお知らせをしようが、既存の購入者はあるECサイトで買ったことは覚えているものの、安く買ったお店はたまたまであり、その店名すら覚えてはいないという状況から、再購入や再来店することも少ないと思われる。ECサイトとしてのブランドは作れるが、テナントしての各店のブランド構築はまず無理であろうと思われる。

<まずはSEOでネット環境を知ることが必要だ!>

購入毎に毎回異なったお店で買う低価格訴求傾向が続く限り、大手のECサイトはテナント代で収益を上げ、知名度も上がり、テナント各店の多くの商品アイテムを持つことで、または各店がリンクを貼ること(リンクプロモーション)で前述のSEO対策がしっかり形成される。

当然アクセス数が増えるために、それを基盤に新たなビジネスが展開できるわけである。テナントとしての各店が利益を薄くして出店したとしても、大きな黒字を得る店は一握りに過ぎないのである。そうした赤字テナントの上で成り立っているECサイトやショッピングモールサイトが今後も同様のやり方で伸びるとは思わないのである。

賢いオーナーはこうしたネット環境での店舗体験を踏まえて、自社ECサイトをスタートしているに違いない。(ネットがどのようなものか、その環境を体験するにはECサイトを最初に利用することはいいことだ、とするオーナーも少なくない)

ネットの活用は情報格差も地域格差もないところが最も重要なところである。今までのECサイトにおける初期段階ではネット環境を研究し熟知した企業が利用者を誘導し、かつ利益が獲得できるビジネスモデルを形成してきた。巨大ECサイトだけがどんどん利益拡大しても、出店しているサイトの収支が芳しくないこの状況は本来のネットの活用ではないと考えられる。

そのような状況から、SEOやSEMが今後どんどん普遍化し、ネット環境の合致したWEBサイト構築を図り、ECサイトやショッピングモールだけが一人勝ちする状況を脱することが出来れば、本来の良い商品を安く売る店や、小さくても信頼できる専門店がECサイトとして存続できるようになると思われる。

ネット環境における『立地、価格、サービスがどれくらい重要であるのか』それがかなりわかってきた時代に入ってきたとも言えるのである。SEOがマーケティングになる時代、まずこれを制しないとECサイトの明日はない。一方利用者には検索技術をどんどん教えていこう。

そうした努力がWEBサイトやECサイトの利用自体を増やすことになろう。加えてリアル店舗においても新たなチャネルづくりだけではなく、逆にWEBサイトが来店を促進してくれる武器にもなると確信している。

このエントリーを含むはてなブックマーク  はてなブックマークに追加

[SEOとECサイト: 情報格差と検索技術格差をなくそう!] 2004年4月16日

詳しくは、このコールセンター専用サイトをご覧ください。コールセンターのモニタリング、スクリプト、電話応対研修、トレーニング、モチベーションアップなど、自社でお困りの内容がきっと見つかります。

関連記事