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コンサルタント10か条:解説版

mail.jpg既に波多野blogで10か条については項目だけを記載しており、この今回のメルマガでは「コンサルタント10か条」のうち、その5つを解説致しました。最近、新規事業内容に『コンサルティング』を加える企業が多く見受けられます。また、コンサルティングについての質問やコンサルタント育成についてのご要望も多く、さらにコンサルタントを目指す人も増えています。コンサルティング業務を遂行する上で重要なポイント何か、コンサルタントはどうあるべきか。そこで今回は<コンサルタント10か条>解説版をお送りします。

コンサルタントにとって何が不可欠なのか、どんな資質や能力が必要なのか、身を持って体験してきました。今回はコンサルタント10か条のうち、5か条までを解説致します。

<コンサルタント10か条>

1.コンサルタントは幅広い知識と現場での豊富な実施経験が必要である
2.コンサルタントは企業が目的とする方向に、正しく短期間に導かなくてはならない
3.コンサルタントは難しいことも、やさしい言葉で理解してもらうことが必要である
4.コンサルタントはクライアント企業の『人』にノウハウやスキルを伝授することが使命である
5.コンサルタントは自身の分野においては絶えず好奇心や興味、疑問を持つ必要がある
6.コンサルタントはクライアント企業とその顧客の両方の立場や考え方を理解することが必要である
7.コンサルタントの必要能力の5要素は『書く力、話す力、理解力、分析力、 発想力』である
8.コンサルタントの最終目標はクライアント企業の実績に反映させることである
9.コンサルタントは業務を実績に反映できないと判断した時は、事前に断らなくてはならない
10.コンサルタントの業務を進めることは容易だが、適正な報酬を得ることは難しい職業である

1.コンサルタントは幅広い知識と現場での実施経験が必要である。

『実は、先月から配置転換でコンサルタントになりました!』という方にお会いしたことがある。今まで全く異なった部署におられた人が名刺に「コンサルタント」という活字を刷り込み、営業をされていた。その昔にお会いした方だったが、クライアント企業が本当に大切な仕事を経験の浅いこの人に仕事を依頼する気になるのだろうか、そんな気持ちを抱いた。

名刺に「コンサルタント」という肩書きを入れる時には実施経験を積まれた後でもいいのではないだろうか。あるいは、もう少し肩書きを考慮した方がいいかもしれない。(今まで、小生はコンサルタントという肩書きを入れてこなかった背景はコンサルタントという仕事をしていても、それは肩書きではないと思っていたからである。)

また、『まだ、先月コンサルタントになったばかりで、わかりません』というのもイメージダウンになると思われます。今まで、若い人には100プロジェクトをまず経験しなさいと教えてきた。それぐらいの数を実際に経験しないと、現場で戸惑うことになるのです。

コンサルタントと言っても、すべてを知っているわけでもなく、何でもできるわけでもありません。専門領域の幅と深さが必要となります。幅とは自分の専門分野と近接する領域を指し、深さとはプランニングから実施レベルを意味します。

とくにプランニングと言っても、基本構想レベルからマスタープラン、実施計画から実施設計へとそれぞれの現場業務にブレイクダウンされます。同一の専門領域であってもすべてができる人はかなりレアケースです。コンサルタントが目指す方向性や自分の得意レベル、あるいは力が発揮できるレベルを見極めることも必要でしょう。

しかしながら、自分の専門領域であれば基本構想レベルから実施レベルまでの業務を実際に経験しておかないと、それは想像の世界でしかないのです。実施現場での経験がなければプランニングにおける説得力が欠け、実施する現場でのミスや失敗を招きます。言葉や提案書を巧みに使い、クライアントを説得したとしても実施面での不可能なプランとなってしまい、コンセプトは良くても実施面であまり反映されないコンサルティング内容となるのです。何らかの形で実施レベルの業務経験を積んでおきましょう。

2.コンサルタントは企業が目的とする方向へ、正しく短期間に導かなくてはならない。

委託する企業がコンサルタントを求めるのは、明らかにその依頼する業務を推進する人材がいないことと専門のセクションが無いからです。それら業務は、別にコンサルタントに依頼しなくても、時間をかけて試行錯誤すれば出来ることもあります。

しかし、組織内の立場やスタンスが障害になったり、本来の予定期間内にプロジェクトが進まなかったりと、本来のビジネス自体への時間的遅れなどの影響が出てきます。また、間違った方向性を選択すればプロジェクトは暗礁に乗り上げ、断念しなくてはならなくなるのです。

よく社内でやればお金がかからないと言われますが、相当の人件費を費やして、それが実現不可能となれば、会社としては大きな損失とみるべきでしょう。それゆえ、短期間にプロフェッショナルとして正しく導くこと、それがコンサルタントの重要なミッションとなります。

3.コンサルタントは難しいことも、やさしい言葉で理解してもらうことが必要である。

プロジェクトを進める上で、それに関わる依頼先の担当者や関係者に向けて、いかにやさしく平易な言葉で理解して頂くか、これも重要な点でしょう。普段誰も使わない言葉や本で知り得た難しい表現、あるいは文語体のような固い話し方では理解してもらえません。わかりやすく説明し、その本質やプロセスを納得してもらうことが必要なのです。

『あのコンサルタントの説明は難しすぎて、よくわからないのです!』依頼者がそんな言葉を発し、コンサルティング内容がわかりやすく伝えられないとすれば、そのコンサルタント自身が理解していないことになります。ソリューションは、あるプロセスを持って解決に向かうため、プロセス自体を容易に把握することができないことには、根本的な解決にはならない事が多いのです。

「コンサルタント」という職業はルックスも大切でしょう。ブラック系や濃紺系のスーツに重そうなアタッシュケースを持って、キリッとクールに立ち振る舞うコンサルタント。しかし、依頼者が十分理解し、その方向性を具体的に進めるには、クドイですが難しいこともやさしい言葉で理解してもらうことが必要なのです。クールで切れ味が鋭いということも大切ですが、やさしさも必要なのです。

クライアント担当者との距離感も考えてみましょう。クライアントの担当者から、話しやすい相談相手となっていますか、あまり近寄り難い存在になっていませんか、『このコンサルタントに聞いても、また訳のわからない回答が来そうで聞いても仕方がない!』そんな印象を与えていませんか。

よくクライアント企業のトップや担当者に『〇〇さん、あなたがコンサルティングをやってくれるのでしょうね?』と言われた人もいると思うが、仕事を獲得する人と仕事を実際に行う人が異なる場合によく言われることです。これはこの人に担当してほしいというクライアント側の願望です。

また、逆に『担当を替えてくれませんか?』ということも時としてあり得えます。これらは、コンサルタントの能力とクライアントのコミュニケーションが円滑になっていない場合の現象なのです。『やさしさと話しやすさ』忘れていませんか。クライントとの接し方をもう一度チェックしてみましょう。

4.コンサルタントはクライアント企業の『人』にノウハウやスキルを伝授することが使命である。

コンサルタントはプロジェクトによって、ノウハウを自ら開発しなければなりません。5年前の企画書を何回も使い回すコンサルタントもいますが、それは自らの進化停滞を暴露しているようなものです。同じようなプロジェクトでも、時代の流れや時代背景が異なれば、表現する言葉も考え方も微妙に変わります。また、『今日性』を読み取り、それをプロジェクトに反映することが必要です。

その言葉やプロジェクトを通して得られた理論や方法論は、決してコンサルタントのノウハウではなく、プロジェクト自体のノウハウやスキルと考えてください。コンサルタントのノウハウはプロジェクト毎に新たな方法論やプロセスを考え、実践できる力であると思います。つまり、新たなプロジェクトを実行する毎に新たなノウハウを創り出す気持ちが必要なのです。

コンサルタントの仕事はコンサルティングした企業の担当者や関係者にプロジェクトを通じて、前述のノウハウやスキルを残してくる、と言う表現がいいかもしれません。従って、コンサルティングが終了しコンサルタントが去ったとしても、そのプロジェクトはクライント企業において、どんどん進化し続けるこ
とが理想と言えます。その基盤をつくってあげることが一番重要なのです。

5.コンサルタントは自身の分野において、絶えず好奇心や興味、疑問を持つ必要がある。

コミュニケーションやマーケティング、あるいはIT系やWEB系のコンサルタントをしていても会社や仕事場だけの世界であり、一個人として自宅に帰るとWEBサイトも見ないし、インターネットやPC環境も満足にないという人も少なくありません。

仕事は仕事で、プライベートでは必要ないという人もいるでしょう。しかし、コンサルタントは絶えず顧客側の視点をいつも持ち続け、興味を持ち疑問を投げかけていかないとクライアント企業の顧客に対するカスタマーインサイトはわかりづらいと思うのです。

また、今後各種分野におけるコンサルタントが抱えるプロジェクトの多くはIT絡みが多く、ITをいかに活用するかというところにソリューションは向かっています。そうなると、コンサルタント自身が自ら試して、その良さや特徴を体感しなくては疑問も問題点もわからず、すぐに『調査!』と口走ってしまいま
す。普段の好奇心や興味はその調査以上のヒントを与えてくれるはずです。

今回のITマーケウォッチャーは『コンサルタント』に焦点を当て、10か条のうち5つの項目を解説しました。次回、その残りをお送りいたします。コンサルタントの仕事の一番の喜びはクライアント企業の実績が上がることです。

その喜びと達成感があってこそ、長い間様々なクライアント企業の案件をコンサルティングさせて頂くことができました。それぞれの分野でそれぞれのコンサルティングスタイルがあると思いますが、これを読まれる方が少しでもヒントになれば幸いです。

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[コンサルタント10か条:解説版] 2003年11月16日

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