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コールセンター(コミュニケーター)の成果を正しく評価するには

コールセンター(コミュニケーター)の成果を正しく評価するには

svcom32.jpgコールセンターは、どのような形であれ、多かれ少なかれ数字で管理されているものです。

インバウンドであれば、着信数や応答数、応答率などの基本的なデータに加え、時間帯ごとの着信状況やコミュニケーターごとの処理件数などは、ほとんどのセンターで管理しています。

アウトバウンドでは、コール発信数、コンタクト率(対象者と話せた率)、資料送付やアポイントの獲得率が主な数値ですが、その他にもそのコールが達成すべきゴールやセンター方針によって、さまざまな項目を数字で管理をしています。

たとえば、いわゆる獲得型のアウトバウンドを展開するセンターでは、基本的な項目に加え、売り上げへの貢献に関する数値を評価することが必要になります。

なんの数字をどのような形で管理するかによって売り上げに影響がでますが、意外なことに、こうした数値が適切に管理されているセンターばかりではありません。

私たちはコンサルティングの一環としてコールセンターの成果をチェックして欲しい、という依頼を受けることがあります。

この場合の成果とは、電話の受発信に関する数字に加え、売り上げなどの貢献を含むことが多いのですが、数字からセンターの傾向などが読めないレポートが実に多いものです。

Excelで加工すれば、それぞれの数値が表している意味を確認できるケースも多く、元のレポートはただの実績数値(ローデータ)が羅列されているだけです。

これのどこが問題かというと、一目ですぐに状況がわかる書面が用意されていないということは、数字を分析していないということを意味しており、目的に応じた数字の管理ができていないということになります。

コミュニケーターの指導もこれらの数字がベースとなるため、あいまいなものになります。

実際の例を紹介しましょう。ある通販会社に品質改善の依頼をいただいたときのことです。その会社では、複数の拠点(センター)で、いくつかの商品の獲得型アウトバウンドを行っていました。

いずれの拠点も同じ内容のコールを実施していたのですが、成果のばらつきが大きく、問題になっていました。そこで、モニタリングによる品質評価をすることになりましたが、その前にまずは売り上げに関連する数字のチェックをすることしました。

ミーティングでは、全体の売り上げに加えて個人別の数字も提示されました。ところが、この数字というのが、「応対時間(ログイン時間)」「発信件数」「成約獲得数」「売り上げ(金額)」、などのローデータが羅列されているものだったのです。

これらの数字を一見すると、「誰が多くのコールをしているか」「売り上げが多いか」がcomcomic1.jpgわかるのですが、問題はこれらが月ごとの全体数字であり、コミュニケーターの稼働時間が考慮されていなかった点が問題でした。

このセンターでは時短を利用して働いているスタッフも多かったのですが、それが考慮されていなかったため、稼働時間の長いスタッフほど処理件数・売り上げともに多いという評価になっていたのです。

同じレポートの中に「応対時間(ログイン時間)」という項目があり、ログイン時間を処理件数で割れば、「1時間あたりの発信件数」は出てくるのですが、Excel上でその計算式の列がないばかりに、膨大な数字の中で傾向値を読み取るのは難しいものです。

簡単にいえば、7時間で48件をかけたAさんと、5時間で36件をかけたBさんはどちらが効率よく電話をかけたのかが、すぐにはわからないということです。「1時間あたりの発信件数」をレポート上で計算しておけば、Aさんは6.8件/h、Bさん7.2件/hと、Bさんが若干多くかけていることがわかります。

さらに、このケースでは、複数の商品を扱っており、それぞれの単価も異なっていたため、「このコミュニケーターはどの商品をどれだけ売っているのか(その比率はどうか)」「(全体では)単価の高い商品と低い商品ではどれだけ販売効率が違うのか」などといったことはわかりません。

これでは、センターの売り上げへの最大化という視点でのチェックは非常に難しいと言わざるを得ません。

別のセールス系インバウンドセンターの事例をご紹介しましょう。

ここでも、「応答本数」「成約獲得数」「成約額」の実数が管理されていました。このセンターでは、セールスの対象とならない問合せや解約対応なども行っていることもあって、セールス貢献への意識が弱いことが課題でした。

多くのコミュニケーターが「今日は解約が多かった」「今日は大口の契約が獲得できた」など、その日の振り返りを印象で語っている状態でした。

下の図を見てください。

sv561a.jpgCさんとDさんの成約件数はいずれも15件です。「その日に受けた本数」と「成約獲得数」は同じなのですが、Cさんはセールス対象件数が30件、Dさんは42件です。

したがって、「成約率」(対象となるコールのうち成約した割合)でみるとCさんは50%であるのに対して、Dさんは35%と大きく差があり、Cさんの方が成約ということでは優れていることがわかります。

このセンターの場合はセールスにつながるコールが限られているのですから、Cさんのように限られたセールスチャンスの中で効率よく成約を獲得するかということが重要になります。

そこで、「セールス対象件数」「成約数」「成約率(成約数/セールス対象件数)を管理し、コミュニケーターにも、限られたセールスチャンスの中で成約を獲得することを意識づけることに成功しました。

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こんな風に言うと複雑に聞こえるかもしれませんが、手順はごくシンプルで、次のようなイメージです。

手順(1)
コールの内容や目的から管理すべき数字(指標)を検討する。定期的に把握することが大切なので、あまり複雑な指標などは設けない。複雑な数字は四半期に一度など、もっと長いスパンで見るようにする。

手順(2)
(1)の数字を算出する計算シートを作る。レポート作成に手間がかかっては継続しにくいので、あらかじめ計算式を入れたエクセルシートなどなるべく操作が簡単な形にする。その際、印刷レイアウトまで整えておく。

手順(3)
定期的なタイミングで(2)のシートに数字を流し込み、必要なデータを作成する。

(2)の段階で印刷レイアウトを整えますが、この最後の作業も非常に重要です。タイトルのつけ方、内訳の項目が読み手によって解釈がかわりそうな心配がある場合には、注釈で説明を付けるなどもします。

こうして質の高いレポートができれば、ミーティングではスムーズに数字の共有が図れ、より深い議論ができます。数字による管理は気になったときにスポット的に計測するのではなく、定期的かつ長期的に把握し、分析してこそ、実態や傾向が把握可能です。

そうすることで、目標とする数値とのギャップや、目標を達成するための施策の検討にもつながるのです。

コールセンターにおけるコミュニケーターの成果を正しく評価するには、コールシステムから必要な数字を出し、各種の資料を作成するのはなかなか難しいものですが、こうした方法なら手軽に数字を算出し、分析に約に立てることができます。数字が語る情報はコールセンターの資産であり、改善の原点なのです。

現在のレポートで現状がわからない場合は、こうした作業を試してみるのも良いのではないでしょうか。

参考になりましたか。

コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

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「答えは現場にある」をモットーに、戦略からコールの現場まで、実践的な改善を目指します。


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[コールセンター(コミュニケーター)の成果を正しく評価するには] 2018年3月28日

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