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KPIはコミュニケーターと共有するもの

new1.pngのサムネール画像前回、KPIは経営的な視点からでコールセンターを評価する指標であり、KPIを設定し、評価することで中長期的なセンターの成長に有効であることをご説明しました。

ところが、コミュニケーターにKPIを詳細に開示して、日常の対応に反映させるという取り組み。これらを実施しているセンターはごく少数です。多くのセンターではコミュニケーターはKPIという言葉すら知らないのではないでしょうか。

KPIはコミュニケーターにとって全く関係のないものではありません。

たとえば、KPIの基本的な指標である「品質」、「効率」、「収益」のうち、「効率」では「単位時間あたりの処理件数」などが具体的な項目に設定されることが多いのですが、これは多くのセンターでコミュニケーターが指導を受ける内容です。

また、「収益」の代表的な項目である「受注件数」にいたっては、最優先課題として取り組んでいるセンターが珍しくありません。むしろ、KPIとは言われなくても、コミュニケーターが業務の中で日々意識する内容にも多く含まれています。

ではなぜ、「KPI」として丁寧に説明されることが少ないかというと、

(1)管理指標があってもKPIとして整理・体系化されていない、

(2)コミュニケーターに伝えるにはやや複雑で共有が難しい、

(3)そもそもコミュニケーターとの共有を図ろうという意識が薄い、

などの理由が挙げられます。

(1) に関しては、共有以前の問題ですが、(2)や(3)に関しては、コミュニケーターのレベル感やoutput_photo112.jpgセンターの方針にもよりますが、取り組み方によっては共有が可能です。

(2) KPIの項目をコミュニケーターが理解して電話応対に臨むことができれば、目指すべき応対がより鮮明になり、センター全体のレベルアップに大きく寄与することは言うまでもありません。

up1.jpgここで、KPIを現場担当者への落し込みについての具体的な事例を紹介しましょう。

ある通販会社のコールセンターでは、お客さまに応対する「品質」を中心に、数年にわたってモニタリング&フィードバック、トレーニングを定期的に取り入れた結果、目標としていたレベルをコンスタントに達成することができるようになりました。

そこで、センター長から、「KPIをコミュニケーターと共有することで、もう一段階レベルアップすることができないか」という相談がありました。

これまではたとえKPIをコミュニケーターに説明したことがあっても、質問すら出ないケースがほとんどで、管理されるといった印象が強く、また「どこを質問したらよいかわからない」といった反応が一般的でした。

そこで今回は、コミュニケーターひとりひとりが説明できるくらいまで理解してもらうことを目標に、トレーニングの一環として取り入れることにしました。

まず、「KPI」とは何か、何のために設定されたのかを説明することからスタートしました。その際、KPIの定義をそのまま渡すのではなく、わかりやすい表現で解説を加えて、コミュニケーターの拒否感をできるかぎり和らげる努力をしました。

これだけでも、通り一遍の「KPI説明会」的なものよりも深いレベルでの理解が進んだと言えます。

しかしながら、このセンターで目指したのは、「ひとりひとりが説明できるレベル」です。

そこで考案したのが「KPIドリル」でした。「KPIドリル」とは、文字通り子供の学習ドリルのような要領で、「KPIとは何か」、「3つの要素とは何か」、「具体的にどんな項目が含まれるか」を穴埋め式の学習素材で習得します。

さらに、仕上げに「KPIクイズ」と称して、学習内容を確認する簡単なテストを実施するというsupervisor.gif流れです。

時間の進め方としては、KPIの複雑な基準や数値が書かれた表とKPIクイズを渡します。その後、KPIの表の見方を簡単に説明します。その後は、グループに分かれて、みんなでひとつずつ穴埋めをし、最後に答え合わせをしていきます。

みんなでやることで「ここは、モニタリングのこの部分の結果が入るんじゃない〜?」などと和気あいあいと会話が弾みます。受け身で説明を聞く時間から、自ら数値を探しだす時間に置き換えたのです。

一連の学習の目的はKPIの理解ですから、詳細な数字一つ一つにいたるまで暗記することを要求するわけではありませんが、キーとなる部分はある程度覚えてもらうことで自然と身につくことを目指しました。

その結果、最初は戸惑いの声が多かったものの、最後には全員が自らKPIについて説明できるレベルに到達したのです。

この影響は電話応対にも徐々に表れてきました。このセンターではもともと一定レベルの応対品質をクリアしていましたが、それに加え、「品質」や「収益」も意識する傾向が見え始めたのです。

しかも、いたずらに処理件数を上げて効率を高める、応対品質を置き去りにして受注件数アップをはかる、といったいびつな形ではありません。

KPIで目指した「品質」「効率」「収益」のバランスがしっかり頭に入っているため、「品質」を維持しながら「効率」「収益」を少しずつ向上させようという空気がセンター全体で感じられるようになりました。

ishibashipro2.jpgこのセンターの取り組みは現在も継続中ですが、これまでのところ半期に一度のKPIのアセスメントで少しずつ良い結果が得られるようになっています。

KPIを設定するだけでも難しい、という声も聞こえてきそうですが、まずはシンプルな項目の設定から始め、それをコミュニケーターと共有することでセンターのレベルアップにつながる可能性があるのだと思っています。

前号のコールセンターコラム<コールセンターが目指すKPIへの道>

ご参考になりましたか。

コールセンター・チーフコンサルタント 石橋由佳

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「答えは現場にある」をモットーに、戦略からコールの現場まで、実践的な改善を目指します。


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[KPIはコミュニケーターと共有するもの] 2015年1月 7日

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