今回の当社市場通信のコールセンター・コンサルティング&研修事例:は保険代理店L社様です。L社は、大手保険代理店で、25年以上にわたって外資系の生命保険会社のがん・医療保険を中心に取り扱ってきました。
企業の健康保険組合などを中心に、全国に数多くの契約者を保有しており、コールセンターでは契約者のサポート(インバウンド)から新規顧客を対象とした契約募集活動(アウトバウンド)まで、幅広い業務を実施しています。
L社では、契約者・新規顧客を対象として日々、数多くのコールを行っているにもかかわらず、社内では電話応対の品質について議論・検討する機会が少なく、コミュニケーターも品質をあまり意識しないまま、お客様に応対してきました。
そんな中、生命保険会社の主催で当社が実施した研修にコール担当者の一人が参加したことをきっかけに、管理者の方から相談を受けました。状況を聞くと、これまで電話応対に関するトレーニングなどを実施した経験がないとのこと。そこで、まずはその研修効果を実感していただき、「3時間即効!トレーニング」を実施しました。
「3時間即効!トレーニング」とは、コミュニケーターそれぞれの特徴に合わせて集中的なトレーニングでスキルアップする研修です。L社では、トライアルとして中堅~ベテランにあたる2人のコミュニケーターを対象としました。
研修を実施したところ、2人とも電話業務に就いてしばらくたっているものの、基本的なスキルを改善する必要があることが判明したため、ロールプレイングを始めとする実践練習を丁寧に行いました。
すると、コアスキルのレベルが上がったばかりでなく、2人の受講生がいずれも大きくお客さま対応の意識が変わり、また業務へのモチベーションアップにもつながりました。
そこで、管理者の方々と打ち合わせを実施し、コールセンターのメンバー全員にスキルアップを中心としたトレーニングを実施することになりました。
今度は短時間ではなく、じっくりと腰を据えての取り組みということで、私たちが推奨する「電話応対に必要な重要スキル」を段階的にマスターすることを主眼とし、月1回の研修を3回にわたって実施することが決定しました。
スキル定着のウォッチするため、研修後のモニタリングもセットです。さらに、ツールが十分に整備されていないということで、現場で使えるトーク集をまとめることも目標としました。
また、本プロジェクトでは、チーム制を採用しました。研修終了後もスキルアップに取り組むため、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)し合いながら、学習した「スキル」を実践させるという主旨です。研修で「学習」した内容がその場だけで失われることなく、「定着」することこそが大切だと考えたからです。
スキルアップへの取り組みを盛り上げるため、豪華ランチをかけてチームごとにモニタリングの平均スコアを競う、というイベントも取り入れました。そのせいというわけではないでしょうが、全員の意識が高いレベルでプロジェクトに取り組む結果に結びついたのです。
スタッフ一丸となった取り組みの成果は、すぐに数字に表れました。モニタリングスコアが向上したのです。個々人で見ても伸びているスタッフがほとんどで、各自が「改善すべき」と指摘されたポイントを意識し、努力を重ねた結果でした。
例えば、「電話応対に必要な重要スキル」の中には「笑顔の声」という項目がありますが、これをマスターすると電話応対の全体の印象が格段に良くなる、「効率の良いスキル」として推奨しています。
L社の場合、当初は笑顔のある応対は少なく、この項目で「できている」という評価を受けたコミュニケーターは少数派でしたが、徐々に改善して、最後には多くのスタッフがプラスの評価を獲得しました。もちろん、電話を聞いた印象が全体的に大きく改善したのは言うまでもありません。
さらに、特筆すべきはコミュニケーターの意識の向上です。もともとは「品質」という概念すら抱いていなかったにも関わらず、多くのコミュニケーターの方々が、「どんな応対が良い(=品質の高い)応対か」を常に意識するようになった、と言うのです。
取り組みの状況についてインタビューをした際、あるコミュニケーターは、プライベートで訪れたお店でのやりとりを例に挙げて、「こういう話し方だと会話を続ける気がなくなると思いました」と発表しました。
こうした指摘は、応対品質が根付き、どんな応対を良しとするかが確立していなければできません。品質に対する「耳」が育ったのは大きな収穫と言えます。
加えて、スキルだけではなく、成績(実績)もあがったとのお話もいただきました。
本プロジェクトにおいて、大きな成果を残せたのは、L社の文化とチーム性がマッチしたということも大きな要因です。スキルアップは一朝一夕に達成できるものではありません。粘り強い努力が大切なのですが、一人では、どうしてもくじけてしまうものです。
そんな時、声をかけてくれたり、「参考にしたい」と思えるような仲間の存在はどんなに心強かったことでしょう。
さらに、管理者の方によると、電話応対の重大スキル習得には、「スキルカード」の存在も大きかったと言ます。「スキルカード」とは、電話応対に重要なスキルを、当社が独自にカード型のテキストとしてまとめたもので、1枚で一つのスキルの内容が理解できるように設計されています。
A5サイズのカードなので、PCの前に置いてオペレーションが実施できるようになっているのも実践的な理由の一つです。コミュニケーターは自分の課題である「スキルカード」を選んで机の上に置いて業務にあたっていたと言うのです。
管理者のフォローも見逃せません。朝礼の際に、「今日取り組むスキル」を話し合ったり、お互いに注意し合うようになったりと、そうした指導をして、コミュニケーターが取り組みやすい環境づくりを行っていました。
こうした一つ一つの要因が良い方向に作用した結果、スキルアップという成果が得られ、それはそのまま実績値に大きく反映しています。
・3時間即効!トレーニング
・ツール作成勉強会
・コミュニケーター向けスキルアップ研修
・モニタリング評価
・トークのブラッシュアップ
L社は繁閑の幅が非常に大きな企業であり、当初予定した1か月間ごとの研修が実施できない時もありました。その結果、スキルアップの取り組みは成功したものの、残念ながら、トークのブラッシュアップについてはフィニッシュに至りませんでした。
スタッフの多くは中堅以上ですが、コールの均質化や効率化を考えると、我流のトークではなく、標準化が必要です。そのため、現在はトークを標準化し、コミュニケーターに定着させるための活動を継続実施中です。
詳しくは、コールセンターおよび電話応対の専用サイトをご覧ください。
コールセンターの品質はモニタリング、スクリプト、電話応対研修、トレーニングなどのいくつかのポイントをしっかりおさえることで、大きな改善が期待できます。
「答えは現場にある」をモットーに、戦略からコールの現場まで、実践的な改善を目指します。
自社でお困りの内容がきっと見つかります。
是非、クリックして専用サイトをご覧ください。
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[コールセンター・コンサルティング事例: 保険代理店L社様] 2011年2月16日
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