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コールセンターでは「悪い癖は伝染しやすい」がその逆もある!?

communicator.gifモニタリング評価や業務改善の実施などにあたり、私たちは数多くのコールを聞きますが、同一のコールセンターでは、担当者こそ違っても内容や話し方がとても良く似ているコールが多いことに驚かされます。

声から複数の担当者が電話をしているのは一目(一聴?)瞭然なのですが、言葉遣いや声のトーン、声色などがそっくりなのです。しかし、残念ながら多くの場合、そっくりなのは耳障りな話癖や上から目線で冷たそうな感じ、あるいはお客様への感謝の気持ちがあまり感じられない応対といった「修正すべき箇所」は少なくありません。

お客様とのコミュニケーションにおいて、あまり良い影響を与えない「修正すべき箇所」は。センター内ですぐ広がりやすく、私たちは、「悪い癖は伝染しやすい」と考えています。

しかし、その逆のパターンも実はあるのです。

先日、ある金融会社の担当者の音声をモニタリングしたところ、同センターに一昨年前にモニタリングした時のコールによく似ていることに気づきました。しかも、以前の担当者が実施していたのはご契約者の方に新商品を勧めるアウトバウンド、今回の方はインバウンドのお客様に合った商品をご案内するコールで部署自体が異なっていました。

にもかかわらず、安心感のある声色や傾聴のスキルを効果的に活用している点、お客様に口を開かせる絶妙な質問の内容やタイミング、押し過ぎず引き過ぎずのクロージングテクニックなど、ポイントになる部分が驚くほどよく似ていたのです。

社内トレーニングの充実ぶりは容易に推測できたのですが、引き継がれているのが言い回しなど目に見えやすいテクニックばかりではなく、口では説明しづらいスキルも多く含まれていました。

そこで、現在の担当者に社内のトレーニングについて尋ねてみると、「見本コールが社内システムの共有フォルダで公開されており、誰でも自由に聞くことができるようになっている」とのこと。

確かに、「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもので、電話コミュニケーションのスキルアップにおいても「聞く」トレーニングは非常に重要で、私たちも研修の中で多く取り入れています。

しかしながら、見本コールをセンター内で公開してスキル取得を促進しているところはあまり多くないのが実情です。同じことを実施するには、見本コールの選別や本人の了解、公開する仕組みの整備など様々なハードルがありますし、何より聞く側の人に高いモチベーションがなければ何も得られません。

こうした条件がそろって初めて実現する施策ではありますが、スキル伝承には実際のコール(良い例)を聞くことが非常に効果的であることが実証された形です。「悪い癖」ばかりでなく「取り入れたいスキル」をセンター内に広めるためには、「良いコールサンプルを聞く」ということも、もっと実践してみてはいかかでしょうか。

今回はやり方次第で、「良いコールもしっかり伝染」するという内容でした。


市場通信

コールセンター・コンサルタント
古館良子

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[コールセンターでは「悪い癖は伝染しやすい」がその逆もある!?] 2010年4月 7日

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