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ネットと店舗の使い分け

月刊コンピュータテレフォニー1月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第84回 2009年12月20日


ネットと店舗の使い分け

ネットで購入するか、それとも店舗か。どっちで購入しようかと迷ったり、それぞれを選べる時は、価格やポイントサービス、こだわりの商品など自由にチョイスできた。しかし、景気低迷が長引いているせいか、あるいはECサイトの影響か、店舗型小売業の衰退が目立ち、撤退するところも多くなってきた。このため、仕方なくネットで購入することも頻繁になってきている。

最近の小売業チェーンや外資系チェーンは、判断が敏速で不採算店を閉じるのが実に早い。店舗自体を全て引き上げ、ネットショップだけに絞り込む企業さえある。そのため、一般消費者のネットショッピングの動向が少なからず変化していくと思われる。

日本通信販売協会(JADMA)が、2009年の1月~9月までのネット通販に関する調査の結果を発表した。これによると、ネット通販を使う頻度が月に1~3回という人は、全体の61.7%。前年の調査結果からあまり変化がないようだが、週3回以上利用しているヘビーユーザーに女性が多くなったとしている。とくに、女性においてはファッション系の商品の購入が多いらしい。

また、ネット通販利用者の一つの傾向として、ネットで商品を知りネットで購入する"ネット完結パターン"があるとしている。そして、同協会ではネットで購入する商品が固定化しつつあると見ていることも興味深い。

これは、好んでネットショップで購入する商品が固定化しているということではなく、実際の店舗では販売されていないとか、好みのものが見当たらない場合もあるのではないだろうか。昨今の消費減速期においては、小売り店舗の物理的なスペースから、より効率的な商品陳列で売れ筋商品を管理することが徹底されている。

そのため、従来から購入していた商品が急に売り場から消えることもある。そして、そこで初めて自分がチョイスしている商品が"多数派"の商品ではないと知る。他の店舗に置いてないかと探して購入することもあるだろうが、それも面倒になってくると、最終的にはネット通販オンリーで購入するようになる。

つまり、仕方なくネットで購入するパターンである。そうなると、店舗ではこだわりを持って購入する意欲が減退して、スーパーなどでよく見かけるPB商品などを手早く購入する"売れ筋多数派ショッピング"の機会が増える。反対に、ネットではいろいろ選択できることから、"こだわりの少数派ショッピング"をすることになる。

一方で、ネットショップにおいて最近一番有難いと思うのは、消耗品の購入だ。とりわけ、石油ストーブの替芯、電気シェーバーの替刃、掃除機の紙パックなどは、発売から長く年月が経過していると、小売店舗ではお取り寄せになってしまうことも多い。

こんな場合、ネットショップは非常に便利な存在となっている。あれこれ探すために複数の店舗を回ったと思えば、送料も気にならなくなる。また、店舗の方でも消耗品を全て店頭に並べる必要はなく、ネットとのダブルチャネルで顧客のニーズに応えてほしいと思う次第である。

どこかの店舗で「ネットには置いてありますよ!」と言われたことがあったが、別に違和感はなかった。もはや、消費者もこの流れに慣れるしかないのではなかろうか。

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[ネットと店舗の使い分け] 2009年12月24日

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