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月刊コンピュータテレフォニー11月号への執筆より
マーケティング最前線:連載第82回 2009年10月20日
マーケティング最前線 :『ネット依存症』を再確認?
ネットの登場と浸透で、個人の日常生活や習慣はいろいろ変わってきた。ネット利用者は知らず知らずのうちに、それが良いのか悪いのかはともかく、ネットの潮流にしっかり巻き込まれている。よく"ネット依存症"と言われるが、利用時間や利用頻度などに差はあるものの、これだけネットに接触していれば、ごく普通の人も何らかの影響を受けている。ネット利用者の依存症状のいくつかを改めて見てみよう。
ネットショップをよく利用する人は、時としてリアル店舗での購入が視野に入らなくなり、ネットチャネルに固執してしまうことがよくある。同一のショッピングモール内で購入する傾向も強く、ポイントを貯めているとなおさらである。これは、"ネットチャネル依存"と言ってもいいかもしれない。買った後に、リアル店舗で同様の商品を見つけて、悔やむこともあるのではないか。
また、とにかく各種サイトでランキングが付けられていると、どのような基準で決められたのかどうかも調べず、ただ上位に位置づけられていると良いと思い、下位にあると良くないというイメージを抱く不思議な影響がある。とくに、あまり経験がない、あるいは全く知らない分野においては、自分の評価基準が無いためか、ランキングに頼る人も少なくない。
これは誰もが知っている"ランキング依存"だ。何かを比較し評価するために、ランキングで判断することはもはや習慣となりつつあることも確かである。
ネットは、コミュニケーション形態にも大きな変化をもたらした。なかでも、今まで面と向かって会話(トーク)してきた、その会話の言葉がテキストという文字になったことである。これによって、本来ならば声に出して話してきたことが、Eメールやブログ、SNS、ツイッターなどで、"トーク"されるようになった。通常は無口でも、テキストだと途端に雄弁になる"テキスト会話依存"の人も多くなってきた。
今までのコミュニケーションツールは、郵便、FAX、電話のいずれも必ず特定の相手が必要だった。しかし、ネットにおいては"不特定多数の誰か"がいる。何か発言したり、質問したりすれば、誰かが答えてくれる。つまり、ネット上では何らかのリアクションがある。この"インタラクティブ依存"が進化してきたのが、"ネット共感者依存"と呼ぶべき症状と言えるだろう。数多く存在するコミュニティサイトには、自分が共感を得られる誰かがいて、コミュニケーションが可能となった。そのせいか、ネットと同様に電話でも、聞けば何でも答えてくれると思い、企業の電話相談室に次々に質問をする人もいるくらいだ。
ネット上にあるコンテンツはその多くが無料で、情報収集の容易さは昔に比べまさに隔世の感がある。しかし、手軽さや豊富で幅広い情報量が、思考の浅さや誤った判断を生むという弊害もある。この"情報収集依存"は個人利用だけではなく、企業内の社員としての利用も同様である。
こうしたネット利用の傾向は、裏を返せばネット利用者の特徴であり、企業がネット活用を図って新規顧客獲得や商品やサービスをアピールするためには、これらの"症状"を十分熟知して、WEBマーケティングを実践的に取り込むことが必須であろうと思われる。
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[ネット依存症を再確認すると] 2009年10月22日
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