月刊コンピュータテレフォニー9月号への執筆より
マーケティング最前線:連載第80回 2009年8月20日
携帯紛失の顛末
すでに携帯電話の大きな機能の進化はあまりないとされている。また、端末総販売台数が伸び悩んでいることも確かだ。しかし、ワイヤレスブロードバンドやMVNOなど次世代の技術開発はめざましい。今年も「ワイヤレスジャパン2009」が開催された。今回は法人向けの需要を見込んだ展開が目立ったようである。
個人が日常使っている携帯電話は、すでに申し分のないくらいに高機能で使いやすい。もう携帯は電話やEメールだけのコミュニケーションツールではなく、サイト閲覧、サイフ、GPS、カメラと、ここに列挙できないくらいの「マルチツール」となっている。そのため、毎日の生活の中で不可欠な存在である。
そんな携帯電話を紛失してしまったら、かなりの精神的なショックである。想像するだけでもゾっとするのではないだろうか。それが現実に起きてしまった。先日、地方に出かけた際に携帯電話を失くしてしまったのである。ベルトに装着した携帯電話ケースに愛用の携帯がないことがわかった瞬間、言いようのない焦燥感に襲われた。マルチに使っているので、電話番号やEメールアドレスなどで友人・知人、取引先にまで迷惑がかかるのではと、それこそさまざまなことが脳裏をよぎる。
まずは、悪用されないようにと、キャリアに一時利用停止をしてもらうため、電話番号案内で該当する電話番号を聞いた。こうしたケースが多いのか、案内するオペレータは慣れており、素早く対応してくれた。
さっそく、該当番号に電話してみると、今度はIVR(自動音声応答装置)での案内。こういう緊急時では、IVRの案内の音声が実にもどかしいし、分岐する内容も記憶しづらい。それでも、携帯の電話番号と端末の暗証番号をインプットして一時停止することができた。ここまでは実にスピーディな処理をこなせた。帰りの新幹線の中で、少し自分を取り戻せた。
だが、肝心の携帯電話は戻ってこない。帰宅後、PCで乗車した私鉄の遺失物案内を検索して電話してみたものの、あまり期待はしていなかった。どこで紛失したかがわからないし、乗車中に座席に置き忘れたという実感もなかったからだ。
とりあえず聞いてみようと、「携帯電話を紛失したのですが、届いていませんか? 」と、まったく漠然とした内容の電話に対して、ゆっくりとした口調で丁寧に応対して頂いた。日々、こんな筆者のような電話がひっきりなしにかかってくるのであろう。乗車した時刻と駅名、携帯電話の色や機種の形状などを聞かれて、思い出しながら答えた。そして突然、「現在、その携帯電話を保管していますよ! 」と、実に明快な答えが返ってきた。
携帯電話が無い暗黒の日々を2日あまり過ごしたが、宅急便の着払いで戻ってきた携帯電話は懐かしく、我が子のように愛しかった。感謝と感激が一度にやってきた思いである。それ以来、携帯電話に首かけ専用のストラップを付け、肌身離さず持ち歩いている。
今回は筆者の個人的な携帯紛失の顛末記を読んで頂き申し訳ないが、まだ紛失経験がない方には、自分がそのような場面に遭遇したら、素早い処理と対応、加えて"見つかる"という奇跡を是非信じて頂きたい。
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[携帯紛失の顛末] 2009年8月21日
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