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神が背中を押す!?

月刊コンピュータテレフォニー7月号への執筆より

マーケティング最前線:連載第78回 2009年6月20日

神が背中を押す!?


ネットが浸透し、情報がどんどん氾濫していると言われている。誰でも情報を発信しやすい環境と、いつでもどこでも入手できる状況では、情報を活用する側の判断次第でその価値が変化する。

もはや情報過多を嘆くよりも、この時代の流れに乗じることを考える必要があろう。CGMの情報量増加にも拍車がかかってきた。そのため、毎日の生活・習慣だけでなく、ビジネスにおいても少なからず関与してくる。

すでに一般消費者向け商品は、ブログやSNS、各種コミュニティサイト、商品レビュー、掲示板などの書き込みが、広告・販促・販売・商品開発などに大きな影響を与えていると言っても過言ではない。この傾向がいつまで続くかわからないが、現状は誰の目にも明らかだ。

実は、新聞や雑誌の記事よりも、一般消費者のネット口コミやそれらのCGMを運営・管理するサイトの記事の方が、内容が濃いことが多々ある。より深く特化した情報がネットによってスピーディーに発信されているからである。

それらの専門的な内容は、ネットを利用するごく普通の一般消費者からも注目されている。消費者情報は消費者自身が書き込んだ内容の方が真実味があり、その情報を日々現場でチェックしているコミュニティサイトの運営者の方が現状をよく捉えているとさえ思われる。

今年5月21日付でスタートしたカカクコム社の「Trend News(トレンドニュース)」は、価格.comに溜められたアクセスデータや価格情報などの各種データを集計・分析し、消費者の最新動向として同サイトで発信している。

新製品ウォッチ、価格.comレポート、価格.comランキングなどは、ページビュー、クチコミ数などの定量情報を基本としているので、各種の専門雑誌がかなわないほどの影響力と内容になっていることも確かだ。実際に読んでみると、紙媒体にはない斬新さや、的確にトレンドを把握していて、実にすばらしい。

こうしたサイトの担当者は、時としてメーカーをはじめとする企業へ外部講師のごとく出向いて、消費者の現状を解説するということもあるらしい。従来、企業が外部に委託して
いた調査レポート結果よりも、よほど正確に最新トレンドを伝えてくれるメリットがある
のであろう。

それは、まさしく消費者のことを一番よく知っている新たな「専門家」でもある。ネットで、こうした人達が書いているトレンド情報をいち早く読む消費者も、必然的に専門的知識が蓄積され、時にメーカーの担当者やショップのスタッフよりも詳しくなるという傾向は、今後も留まることはないであろう。

CGMのデータは、そのデータベースそのものが確固たる「メディア」となり、それらをトレンド情報としてコンパクトにまとめ、各種の専門情報を発信することができるようになってきた。

すでに、上記のサイトは単なる価格比較サイトではなく、一般消費者向け商品の消費者動向を熟知する"購入意思を決定する神"のような存在になっている。先に「専門家」と書いたが、購入前の意思決定プロセスにおいて、この人達や書き込みをする既存購入者が最終的に背中を押せば、一番賢い買い物ができるとネット利用者が信じていることを考えると、「神」と呼んでもよいであろう。

それほどまでに価格比較サイトが社会的な認知を得てきているからだ。今日もどこかで、多くの消費者が神のお告げによって強い購入意思を抱き、量販店を訪れているに違いない。

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[神が背中を押す!?] 2009年6月22日

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