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月刊コンピュータテレフォニー5月号への執筆より
マーケティング最前線:連載第76回 2009年4月20日
ウェブベースド経営
景気低迷下においても、ネットの浸透や成長は止まらない。ネットの活用は良くも悪くも、市場や日常生活にさまざまな影響を与えている。メディアとして見ると、ネット広告はテレビ、新聞、雑誌、ラジオが落ち込むなかで順調に伸びている。ネット広告はクロスメディアが当たり前になっていることもあり、もはや欠かせないメディアとして国内年間広告費も雑誌広告を抜きそうな勢いである。
こうした現象を単なるメディア選択だけの世界と捉えてよいのであろうか。ネットを賢く活用する傾向は、広告だけの問題ではなく、ネットに特化した企業やネット通販会社だけのものでもない。また、大手企業か中小企業、BtoB企業かBtoC企業というようにそれぞれ区別することもなく、ほとんどの企業のビジネスに該当することも確かだ。消費者行動の変化により、企業が市場に送り出す商品や企業との接点が現在大きく変わりつつあるため、これは当然の方向性と言えよう。
また、消費者個人の高頻度かつ大量の情報発信が大きな影響を与えており、今までにない企業の対応が求められている。ネットでの口コミで自社ビジネスや自社商品の売り上げなどにマイナスになるようなことはあまり書かれたくはない。とは言え、書き込みが少な過ぎると、商品への関心は薄れてしまう。何だか、今までの経営感覚からすれば、非常に悩ましい状態に進んでいると言わざるを得ないのである。
一方、一般企業においては、自社サイトや自社商品サイトがすでに複数存在しており、広告宣伝、マーケティング、営業、販売、販促と各セクションでのネット活用は、日に日に増えている状況である。さらに、各セクションでは横断的なサイト連携が頻繁に必要となってきているのも事実だ。
しかし、ネットの特性や特徴を活かした戦略を積極的に進めている企業はまだまだ少ないと言える。実際、予算面での投資はそれほど大きく増えてはいない。経営トップ層がネットの重要性や今後の自社発展のための必要性を読めず、単なる経費面での問題として捉えてしまうからであろうか。
とくに、大手・中堅企業のWebサイトでは、これまで取り立てて戦略を練ることもなしに事業部や商品担当者が構築してきた多くのサイトが、ここにきてネット利用者を効果的に取り込めていないという問題が起きている。サーバーや現状のデータベースのつなぎ込みなどのシステム上の問題、さらに、企業のメインサイトのリニューアルが頓挫したままのケースも多いようだ。
新規顧客獲得、既存顧客維持といった基本方針、また日常のCRMにおいても、『ウェブベースド』という考え方がなくては、今後のビジネスはやっていけない状況にきていると言っても過言ではないであろう。
一般企業において、自社ビジネスをより発展させるには、ネットをどのように活かしていくかという、今まで経営者が直面したことがないようなWebサイトを駆使した展開を進めていく必要がありそうだ。これまでにない景気低迷下だからこそ、今までにないネット活用に転換する契機ではないだろうか。
ネットをよく理解した経営者の『ウェブベースド経営』が、今まさに求められていると思う次第である。
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[ウェブベースド経営のすすめ] 2009年4月22日
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