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月刊コンピュータテレフォニー3月号への執筆より
マーケティング最前線:連載第74回 2009年2月20日
他商品との比較ができていない!
消費者が新しいモノを購入する場合、必ず確かめたくなるのが他商品との「比較」である。過去や現在実在している商品・サービスと、どこが異なり、どこが新しいのか。消費者は興味のある商品を見つけても、今までと変わらないと判断すれば、途端に購入意欲が薄れるものである。
つまり、これが商品の差別化とか差異化と呼ばれるポイントである。ネットの浸透によって、この「比較」は各個人で簡単に調べることができるようになった。最近は、さまざまな『比較サイト』なる便利なサイトが実在しているので、時間がなくても、あるいはネット利用のスキルが低くても、各社類似商品の比較が容易にできる状況になっている。
ネット普及以前では、このようなことが困難だったために、個々に情報収集の格差が出ていたことも確かである。だが、これだけサイト上で商品やサービスの比較ができるようになると、商品を市場に送り出している企業の担当者よりも詳しい人(消費者)も少なくない。こうした消費者をマニアックな人と単に位置づけていいのだろうか。
各種コールセンターのコンサルティングをしていると、よくあるのが類似他社商品や競合他社商品との比較が十分になされていないことである。市場分析、商品開発、販売・販促での過程においては研究・分析され、熟知していることでも、消費者と接する一番重要なコールセンターの現場では見落とされている。
また、業務知識としてコミュニケータの方の頭に詰め込んだとしても、固有名詞を言わないで他商品と比較したり、やんわりと自社商品の良い点を、それも口語でしっかりとアピールすることができるセンターはあまり多くはない。それはどうしてか。
原因としては1)競合他社商品との差別化ポイントは広告や販促でテキスト化されているものの、それは文語体であり、スクリプトのような口語体になっていない、2)競合他社商品との差別化ポイントの「比較表」自体が作成されていない、3)市場に次々と出まわる商品との最新比較がなされていない、4)各種サイト上に発信されている同業他社やCGM(個人のブログやコミュニティサイト、比較サイトなどの書き込み)の情報をチェックし、それを活用していない、などがあげられる。
そのため、「A社の○○と、どこがどのように違うの? 」という消費者からの質問に、個々のコミュニケータが自習した商品知識や感性で答えているところも少なくなく、何とか応対するだけで的確な推奨などはできていない。こうした状況は、すべてをコミュニケータまかせにしていることから起こる。本当は100%、コールセンターや企業側の問題であることは間違いない。このようなマイナス面を解消すべく、よくFAQ活用が持ち出される。
しかし、これは単に顧客からの質問をかわすためのものではなく、顧客接点におけるマーケティングの一環として実施すべきことである。マーケティングの鉄則の1つに『強みをアピールし弱みをカバーする』というものがある。この重要な鉄則を商品開発から販売・販促へと導いているのであれば、実績アップのための改善ポイントとしてWebサイトやコールセンターの現場まで延長することをお勧めしたい。
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[他商品との比較ができていないコールセンター] 2009年2月23日
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