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訴求ポイントはズレていないか!?

月刊コンピュータテレフォニー7月号より

マーケティング最前線:連載第65回 2008年7月20日

訴求ポイントはズレていないか!?

新たな商品を開発する際には、現在の市場や将来に向けた検討がなされ、設定したコンセプトから具体的な商品化となるのが一般的である。売れる商品や売れやすい商品は、競合他社商品と比べて、ある程度優位点がないと、なかなか売れないのが市場の原理であろう。

価格、機能、デザイン、操作性とさまざまなチェックポイントがあるが、今までに無いような画期的商品や超先進的なジャンルは別として、市場に流通する商品には必ず類似商品や関連商品がある。

購入を検討する消費者にとっては、既存の商品や自分が既に購入した商品と比べて、いかにその商品が優れていて魅力的かが決め手で、企業にとっては、いかに購入意欲を高められるかが重要である。商品購入に至る動機は、前述の価格、機能、デザイン、操作性などに加えて、ブランド力や信頼性といったポイントがあり、購入者の個人差もある。

つまり、企業としては"どこが気に入って、消費者が商品を購入したか"という購入動機を知り、その要素を訴求ポイントとして広告や販促・販売などに活かすはずである。
ただし、この一連のプロセスは必ずしも上手くいっているとは言えない。

マーケティングの鉄則の一つとして、"商品の強みを活かし、弱みをカバーする"という考え方がある。これは、強みをアピールし、弱みを見せないように隠すのではなく、ターゲットによって見せ方や切り口を変えていくという考え方と捉えるべきであろう。

商品を購入してから、初めてその商品の優位点を見出すことがある。しかし、広告にもカタログにもそのことがアピールされておらず、目立つように記載されていないこともある。商品を市場に送り出した企業からすると、その特徴のプライオリティはきっと低いのであろう。

そうした場合の購入動機を知るには、今までは利用者アンケートなどを随時実施するしかなかったが、最近はネットにおけるCGMなどの書き込みで人気商品についての傾向が多少なりとも読み取れることがある。

ネット口コミと言われている書き込みやレビューをつぶさに見ると分かるが、書き込む人の商品に対する熱意、知識、購入歴、熟練度などによって、書き込み内容や商品の評価視点がそれぞれ異なる。

例えば、初心者が気に入っている機能でも、熟練者は鋭くダメ押しをすることもある。過去の経験から書きたくなるのであろう。企業としては各種の書き込みに対して一喜一憂するのではなく、ターゲットには必ず、初級者層、中級者層、上級者層、マニアック層が実在していることを前提に、商品の良さをもっと訴求すべきであろうと思われる。

購入動機では、他社商品と比べて魅力的な要素が多いほど購入意欲が促進される。逆に、購入者にとって購入に対するマイナス要素がどんどん増えると、購入意思は当然ながら減退する。

よくあるケースは、上級者があまり評価していないポイントが、実は初級者にとってはうれしい機能や操作性であること。またその逆もある。企業の情報発信力や訴求力で最も問題だと思われるのが、開発から生産、販促・広告、営業・販売と、消費者に近づくほどズレが生じているのではないか、ということである。ネット時代において、このズレへの対応は大きな課題の一つではなかろうか。

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[訴求ポイントはズレていないか!?] 2008年7月22日

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