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ネット利用の自己責任と自己防衛について

ct_200801a.jpgマーケティング最前線:第60回 2007年12月20日

月刊コンピューターテレフォニー2008年1月号連載より

ネット利用の自己責任と自己防衛について

ネットや携帯電話は現代のコミュニケーションツールとして、もはや単なる一時的なブームではなく、日常生活になくてはならないインフラとなっている。この現実を受け止める時に、利用者の使い方によってプラスにもマイナスにも転じることが多々あると、誰もが改めて感じるようになってきたと思われる。

とくに、ネットは「便利」「スピーディー」といった選択肢の1ツールではなく、もはやこの新しいインフラがないと不利・不便極まりなく、日常的に上手く使うしかない状況にあると言ってよい。就職をはじめとしたリクルーティングや、各種チケットの申し込み・予約・購入などで、それが当たり前のアクションとなっているからだ。

しかしながら、便利過ぎて後戻りできない現状においては、マイナス面での影響も大きく、例えば、ネットの普及が早かった韓国では、既にネット中毒者のための治療施設が出来ているようだ。ネットの環境が急激に揃い過ぎると、ネット中毒などの副作用をきたす人が多くなると警鐘を鳴らしている。

また、日本でも多くなってきた「ネットいじめ」は大きな社会問題となっており、ネット上で「いじめ相談掲示板」という救済サイトが立ち上がったようだ。そうしたネット活用におけるさまざまなマイナス面や、悪用されたケース・事件がこのところ頻繁に報告され、枚挙に暇が無い状況である。

かつて固定電話にもそんな時代があった。ビジネスにおけるトラフィックを伸ばすために、米国の電話会社が“テレマーケティング”という利用促進の考え方を啓蒙し、我が国でも実践されてきた。今でこそ“コールセンター”や“コンタクトセンター”という大きなビジネスとして立派に成長しているものの、発展プロセスにおいてはさまざまなマイナス面も指摘されてきたものである。

悪用の限りを尽くしたジャンクコールやジャンクFAXは、今なお実施されてはいるものの、その存在に既に消費者側が慣れてしまった感があり、たとえ電話を使った詐欺事件があろうとも、それで電話やFAX自体が悪いとは誰も思わなくなっている。

もちろん、その間にいろいろな対策や改善・工夫が関係各所でなされてきたためか、悪質なコールに対しての学習効果や免疫も出来ている。日常の習慣をどんどん変えてしまうようなコミュニケーションのインフラは、その利用範囲において未知の領域へと広がりを持つのは当然の成り行きである。

そこには、悪用されることも並行してついてまわり、各々がそれらを認識するしかない状況にある。しかし一方では、ネットに対しても、スパムやフィッシング対策、ネットでの安全な決済方法など、各自で防御が出来るようになってきていることも確かだ。

ネットや携帯電話自体が悪いのではなく、それらの使い方次第でどのようにでもなるという認識は、同時にこのインフラには自己責任・自己防衛が必要であることも、だんだんと自覚されつつある。とは言え、ネットをマーケティングツールとして前向きに捉え、企業の実績をどのようにアップさせるか日夜真剣に考えてきた筆者にとっては、悪質な利用やマイナス面が指摘されたニュースを見る度に、胸が痛くなる思いである。

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[ネット利用の自己責任と自己防衛について] 2007年12月21日

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