価格.com。ネットが登場した初期段階から、個人的にはずーっと継続利用しているサイトである。一度、本の執筆のために取材をさせて頂いたこともあり、その成長プロセスは今もウォッチしている。時代とネットの浸透度に合わせて、着々と新しい事業を積み上げ成長しているネット企業である。
同社の価格.comというサイトは、当初かなりマニアックなサイト(「パソコン価格情報」)であった印象が強く、当時PCが詳しい人から、教えてもらったことを記憶している。それから10年経過し、もはやネットを利用している人なら、ほとんどが知っている代表的な価格比較サイトになっている。
『価格.com賢者の買い物―カカクコムの起承発展』久保田正志著(日刊スポーツ出版社)という本が出版・販売された。今まで、価格.comや会社名のカカクコムはそんなに詳しく起業から今日までのストーリーが語られたことはなく、中々興味深く読んだ次第である。
既に、カカクコムはカカクコム=価格.comではなく、ユーザーが必要としている情報をタイミング良く増やしてきた。だが、「消費者の代表」「消費者の目線」というニュートラルな姿勢は、当初メーカーから相当な反発を受けたこともこの本に書かれているが、それらをどのように乗り越えてきたか。簡単に10年とは言うけれど、その“濃密な10年”が詳細に述べられている。
以前から興味を持ってみて来た企業だからであろうか、本の書き方がドキュメンタリータッチというか、小説を読んでいるようで非常に読みやすい。今までのIPOだけを急ぐIT会社や、急成長を求めるネットベンチャーにはない堅実な事業拡張にはあらためて感心した次第である。
さらに、新たな分野へのチャレンジ精神や時代の潮流に流されることなく、独自の考え方や思想で成長してきた同社の発展プロセスなどは実におもしろい。お勧めの本である。
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[「価格.com賢者の買い物―カカクコムの起承発展」を読んで] 2007年12月 3日
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