専門学校E社は、社会人や学生などをターゲットとした、資格取得のための国内大手の教育会社です。全国主要都市に教室を持ち、あらゆる資格の受験対策として、受講生のニーズに合わせたバラエティ豊かな講座を通学・通信の形態で提供しています。
プロジェクトの対象となったのはE社の問い合わせ受付センターでした。このセンターでは、E社の多岐にわたる講座についての問い合わせや資料請求などを受け付けるという役割を負っていました。また、当時、E社では、顧客獲得の重要なチャネルとして、WEBサイトの整備に力を入れており、サイトリニューアルにより、大幅にレスポンスが向上していました。
E社サイトへのコンサルテーションに加え、コールセンターをレスポンス獲得の両輪と考え、コールセンターの受付体制整備にも着手することにしました。当社が勧めている“サイトで勝って、電話でも勝つ!”という目標を掲げたのです。プロジェクトで目標としたのは、コールセンターの応対レベルのアップにより、現状でロスしている契約を獲得し、具体的な売り上げ向上につなげることでした。
プロジェクトは、まず現状把握からスタートしました。モニタリングチェック、競合他社へのミステリーコールを実施したところ、E社の対応が非常に低いレベルにあることがわかり、多くのビジネスチャンスを逃していると推察されました。そこで、原因を探るべく調査を実施しました。
すると、E社のセンターの場合、扱う資格・講座の数が多く、内容も千差万別である上に、クレームを含むすべての問い合わせに対応しなければならないにもかかわらず、ツールなどの整備が遅れていることがわかりました。
さらに、センターの社内的な位置づけも不明確で、専門的な質問への対応を担当する他部署との連携もスムーズに行われておらず、コミュニケーターは、日々不安を抱えながらコールに臨んでいることがわかりました。コールのクオリティが上がらないのも無理はない、という状況だったのです。
そこで、まず、コールセンターに寄せられる問い合わせを分類してセンターで回答する範囲を切り分け、担当部署へのエスカレーション(転送)のルールを決めました。このとき、適切な転送動作により、お客様の気持ちを損なわないようにすることも大切なポイントでした。また、センターで応対すべき内容に関しては、スクリプトを作成し、理想のコールを実現するためのモニタリングシートを作成してオペレーション改善を実施しました。
この結果、応対技術が全体的にレベルアップしました。実際、コンサルティング実施後のモニタリング調査結果では、モニタリングの平均スコアが劇的に向上していました。
多くの商品、サービスの問い合わせを一つのセンターで一括して受け付けるというのは珍しいことではありません。大手企業のフリーダイヤルでは、商品や問い合わせ内容によって最初にコールを振り分けますが、コール時間が長くなるというデメリットもあり、全ての企業に適しているわけではありません。
一方で、センターが受け付ける場合、全ての商品・サービスに完璧に対応することを目指すあまり、知識習得ばかりが重視されてしまい、逆にオペレーションが円滑に実施されない、という状況に陥っているケースがあります。大切なのは、センターがどこまでを対応すべきか、何をスクリプトに落とすか、といった切り分けです。つまり、「コールの基本設計」とそれにもとづく「スクリプトなどツールの整備」が必須なのです。
この事例の場合、担当者の判断により、ミステリーコールを含めた現状調査を実施し、問題を発見したわけですが、こうした正確な状況把握も不可欠と言えます。
<主なコンサルティング実施内容>
プロジェクトの結果、コールのクオリティが飛躍的に改善されたE社。ビジネスへの貢献は非常に大きいと思われます。今後は、コールセンタースタッフには、1件でも多くのお問い合わせを成約(受講)につなげる、というマインドを浸透させ、より売り上げにつながるセンターを目指しています。
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[コールセンター事例 : 大手資格専門学校E社様] 2007年9月11日
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