CRM(Customer Relationship Management)は1999年から2000年にかけて、米国から日本に上陸した概念である。米国でのCRM系コンピュータシステム偏重の失敗から、早くから日本でもそんな米国事例を元に“CRM”は終わったと吹聴した人がいたが、実は今でも脈々とCRMの考え方は生きている。日頃マーケティング現場での活発なアクションを展開している人ならおわかりになるであろう。自然な形で普段のプランニングにおいてはしっかり組み込まれているのだ。
「CRMは囲い込みなどの既存顧客の維持拡大だけではなく、新規獲得も含まれている!」と言う人もいるが、ビジネス上では新規顧客獲得アプローチと既存顧客維持アプローチはマーケティングおいてはそれらは双璧なので、新たな顧客が獲得できなければ、当然既存顧客へのプランニングも必要なくなる。逆に考えれば、顧客が出来れば、繋ぎとめるアクションは当たり前のことなのである。
このようにCRMについて今まで多くのことが語られたが、そのほとんどがマーケティングの実践論ではなく、夢物語や願望論、理想論が強かった。現在のWeb2.0に良く似ているところもある。例えば、CRMを説明する際には必ず引用されたライフタイムバリュー(LTV)はロングテール同様、どの会社も通用する考え方でもないし、逆にそうした言葉にこだわると余計にわかりにくい。
CRMの実践ではマネジメント上の上位の考え方から、具体的なマーケティングやダイレクトマーケティングの施策へとブレイクダウンしていく。ここで問題になったのが、いわゆるトランザクションデータ以外のデータベースであった。顧客管理さえも出来ていない企業は、当然プロモーションデータも使えるように構築されていない。
結局、マネジメントや実践的なマーケティング戦略からの落とし込みというよりも、まず、データベースを構築して、顧客管理からやってみましょう、ということになった。仕方なくそうなったかもしれない。そうした事例が多くなると、CRMは顧客管理かということになり、顧客管理にその他の情報も付加しましょうという意味で、今やCRMは顧客情報管理となっている。つまり、本来のCRMに至っていないという言い方が正しいかもしれない。
当初、ネット活用したかったCRMは、何故かコールセンター系にシフトし偏ってしまった。しかしながら、今まで出来なかったネット系でのCRMがだんだん可能になってきた。それは何故か?
これは次回、お伝えしよう。
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[今、なぜまたCRMなのか?] 2007年1月11日
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