マーケティング最前線:第38回 2006年2月20日
“形”を変えるダイレクトマーケティング
新聞広告で、ある食品の通販広告があった。それは全面広告で商品の説明や価格が載っており、「商品のご注文はいますぐ、こちらから!」と、紙面の下部に約6分の1程度のスペースで申し込み方法が告知されている。
一昔前の電話、FAX、郵便などで注文を受けるための告知部分であれば、そんなにスペースは必要ないものの、大きく割かれたスペースには洗練されたスキルを見ることができた。そのスペースには自動音声受付番号やWebサイトのURLに加えて、各携帯電話会社別のメニューリストからの手順、QRコード、JWordの使い方まで記載されている。
さらに、送料、支払い方法(コンビニ・郵便局・代引き)、個人情報についても丁寧に説明されている。この新聞広告は送料無料キャンペーンを組み込み、新規顧客を獲得することを目的とした、非常にわかりやすいダイレクトレスポンス広告である。
通販の見込み客や新規顧客を獲得するには、問い合わせや注文などをする人の様々な状況を考えると、これくらいの複数のレスポンスツールと申し込みのための情報が必要となってしまうのであろう。新たなオンラインツールが登場しても、まだまだハガキやFAX、そして電話は完全に無くなりはしない。むしろ、チャンスを逃さないという、こうした基本的な考え方は今後ますます重要となる。
少子高齢化、人口減少化傾向からすると当然のことだ。ちなみに、QRコードから携帯サイトをチェックし、PCでURLをダイレクトにキーインして通販サイトを閲覧したが、しっかりとしたサイト構築がされている。それぞれのツールの使い方を見ると、ダイレクトマーケティングのセオリーを踏まえた素晴らしい出来ばえである。
時あたかも「ダイレクトマーケティング展」というビジネスショーが「データウェアハウス&CRM EXPO」内に新設され、Webマーケティング、Eメールマーケティング、DMマーケティング、テレマーケティング、FAXマーケティング、キャンペーンマーケティング、コンサルティング、その他のサービスと、出展対象製品・サービスが分かれている。
古き良きダイレクトマーケティングは、ネットや携帯などオンラインツールの浸透によって、再び新しい響きを持った「ダイレクトマーケティング」として光が当たる時代がやってくるかもしれない。また、IP電話や携帯電話のパケット定額制サービスがますます広がり、それぞれの新たなメディアやレスポンスツールの特性・状況を熟知した、新しい時代のダイレクトマーケッターの登場は、実際のマーケティング現場で必要になってきている。
ネットやコールセンター関係者、あるいはIT系企業に従事する方々と様々なプロジェクトを進めさせて頂いていると、今まで培ってきたダイレクトマーケティングの基本的な考え方やCRMの技術的な経験が基盤となることも多く、オンラインとオフラインをどのように効率よく効果的に活用するか、というミッションはこんな時代だからこそ必要になってきている。
時代と共に形を変え、名称が変わる「マーケティング」は、過去や将来ではなく、企業にとって『今、何だろう?』という問いに絶えず答え続けることが一番大切なことであると、今も痛感している。
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[ 形を変える!?ダイレクトマーケティング] 2006年2月20日
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