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マーケティング最前線:第31回 2005年7月20日
コンタクトセンター実践講座
失敗しないスクリプト術11
<“教育と検証”メカニズムに一工夫>
ロールプレイング・モニタリングの実践 最終回
(失敗しないスクリプト術10からの続き)
<数カ月に及ぶ徹底分析で効果的切り口を発見し獲得率向上>
ここで、スクリプト改定によって効果が出た、あるクレジットカードプロモーションの事例を挙げる。あるカード会社の獲得系アウトバウンドで、レギュラーカード会員に対しゴールドカードへのアップグレードキャンペーンを実施した。
自社サービスのメリットや競合他社との比較などを分析してスクリプトを作成し、クライアントサイドの方針でゴールドカードの持つ「ステータス感」をアピールしたオペレーションを行っていたが、事前に期待されたほど高い効果を挙げることは難しく、厳しい状況が続いていた。
このため、エージェントのトーク内容とスクリプトを比較し、「話しにくいトークはないか」「理解されにくい箇所はどこか」「メリットが感じられやすいトークはどこか」を徹底的に分析した。数カ月に及ぶチェックの結果、カードに付帯している海外旅行保険を切り口としたトークに著しい効果があることがわかり、海外旅行保険の切り口をメインとしたトークに切り替えた。
また、具体的にどの言葉(=トーク)が最も効果が高いのかを検討し、現場のスクリプトに反映させた結果、非常に高い獲得率を記録した。その後、メインスクリプトのトークの修正を繰り返し、切り返しトークなどのコンサルティングツールを整えたところ、その後数年間に及んで高い獲得率を記録し続けた。
さらに、DMといった他の媒体でも海外旅行を切り口としたプロモーションを行い、長期間にわたって高い効果を得た。このように、常にブラッシュアップする努力を継続することにより、精度の高いスクリプトが生まれる。加えてオペレーションチェックを行う際は、ツール自体が適切かどうかだけではなく、その使い方についても検証する必要がある。
このクレジットカードプロモーションのケースでは、獲得率の向上のために徹底的なチェックを行った結果、獲得率の高いエージェントのトークスピードが比較的ゆっくりであることが判明したため、「模範スピード」のトークテープを作成し、ロールプレイングを実施した。
トークスピードは明確な基準設定が難しく、口頭での指導が浸透しづらいため、こうした「体験型」の指導が効力を発揮する。一方、現場では、オペレーションを中断してのツール差し替えも数回に及んだため、エージェントによっては自分で古い資料にマーキングやコメントを書き入れている人もいたが、古い資料の回収を徹底し現場の混乱を避けるなど、ロールアウトにも注意を払った。スクリプトの改訂は言葉遣いなど細かな箇所にまで及ぶため、一見すると古いバージョンとの違いがわからなくなるケースさえある。
特に、細分化したターゲット別のトークがある場合は、同バージョンで複数バリエーションが存在することも珍しくない。管理者は、スクリプトのバージョンの新旧、改訂ポイント、ターゲット(商品)などをデータで管理する必要がある。改訂作業は旧バージョンとの比較が必須であるため、こうした管理は効果検証を行う際にも有意義である。
<つづく>
参考:失敗しない最強スクリプト
失敗しないスクリプト術1→コールの目的・目標を定める「オペレーション設計書」の作り方
失敗しないスクリプト術2→利益・成果アップを牽引する経営戦略に沿ったスクリプト
失敗しないスクリプト術3→コールの目的/目標を洗い出した設計書に基づくスクリプト作成
失敗しないスクリプト術4→設計書はコール実施後も有効スクリプト修正の主軸に
失敗しないスクリプト術5
<ミステリーコールでサンプル収集“良いトーク”を分析・検証>
<シンプルさ、継続性、目的の明確化スクリプト作成の“3つのポイント”>
→“使いやすさ”を徹底追求した視覚的スクリプトの作成と活用方法
失敗しないスクリプト術6
<会話の流れをボックス図で視覚化“見たまま話せる”話し言葉で表記>
<ロールプレイングで再チェック 想定顧客の視点から調整を図る>
→会話の流れをボックス図で視覚化“見たまま話せる”話し言葉で表記
失敗しないスクリプト術7
<頻出する問い合わせにはFAQを用意 スクリプトを補うツールを活用>
<仕上げはレイアウトの整理テストコールで使いやすさを確認>
→“使いやすさ”を徹底追求した視覚的スクリプトの作成と活用方法
失敗しないスクリプト術8
<教育と検証”メカニズムに一工夫 ロールプレイング・モニタリングの実践>
→<コール目的や内容の理解を経て全員で“声出し”練習を実施>
失敗しないスクリプト術9
→<<コール目的や内容の理解を経て全員で“声出し”練習を実施>
失敗しないスクリプト術10
→モニタリングチェックでネックや不足箇所を洗い出す
1.スクリプトと会話の流れの比較
2.ネックになるトークの発見
3.トークが不足していないかのチェック
4.ネガティブリアクションの標準化
参考:アウトソーサー活用の手引き1→コールセンターの業務委託への多様化
参考:アウトソーサー活用の手引き2→アウトソーシング成功の秘訣(1)
参考:アウトソーサー活用の手引き3→アウトソーシング成功の秘訣(2)
参考:アウトソーサー活用の手引き4→ベスト・アウトソーサーの選定の仕方
参考:実践!マーケティング視点のモニタリング
『量の評価から質の評価へ-マーケティング視点のモニタリングを考える』
<モニタリングの現状-不定期なモニタリングに効果はない>
<数値では見えないクオリティ評価-コールセンターに求めるニーズは多様化>
→マーケティング視点のモニタリング1
『量の評価から質の評価へ-マーケティング視点のモニタリングを考える』
<顧客視点・企業視点のバランスとは>
→マーケティング視点のモニタリング2
『量の評価から質の評価へ-マーケティング視点のモニタリングを考える』
<今後のモニタリング・マインド顧客対応は顧客満足に影響>
<モニタリングの効果とポテンシャル-マーケティング戦略への影響>
→マーケティング視点のモニタリング3
『ヒアリングからフィードバックまで“第三者分析”のPDCA検証』
<第三者関与で顧客視点を取り入れる低コスト・高効率のモニタリング>
<定期的な実施を前提にした基本に忠実でシンプルな設計>
→マーケティング視点のモニタリング4
『ヒアリングからフィードバックまで“第三者分析”のPDCA検証』
<業績拡大を狙う応対品質の見直しヒアリングから具体的なビジョンを掴む>
<モニタリングチェックシートはフィードバックを意識して設計>
→マーケティング視点のモニタリング5
『ヒアリングからフィードバックまで“第三者分析”のPDCA検証』
<チェック結果を反映した研修の実施企業視点から顧客視点へ方向転換>
<モニタリング体制の確立が導いた「営業目標達成率5倍」の効果>
→マーケティング視点のモニタリング6
『CS意識浸透、営業成績5倍増、人事評価改善-マルチに顕在化するモニタリングの効用から』
<エージェントにセンター目標を伝え管理者にフィードバック方法を教育>
<CS意識、課題明確化、管理環境の改善・・・多様な効果で営業成績も向上>
→マーケティング視点のモニタリング7
『CS意識浸透、営業成績5倍増、人事評価改善-マルチに顕在化するモニタリングの効用から』
<CS意識の浸透でトーク向上営業成績も5倍に!>
→マーケティング視点のモニタリング8
『CS意識浸透、営業成績5倍増、人事評価改善-マルチに顕在化するモニタリングの効用から』
<評価基準の明確化で管理環境改善CS重視した新人事評価基準も浮上>
<ベテランエージェントも刺激受けセンター全体の相互チェックも>
長録音聞き自ら課題発見営業スキルも明確化:金子貴宏係長(談)
→マーケティング視点のモニタリング9
『効果を最大化する2つのキーワード“フィードバック”と“共有”』
<スタッフ管理、ツール改善、人材計画―センター運営へ3つの貢献>
→マーケティング視点のモニタリング10
『効果を最大化する2つのキーワード“フィードバック”と“共有”』
<顧客の声”は留めるだけでは効果半減 営業戦略や商品開発へフィードバック>
→マーケティング視点のモニタリング11
『効果を最大化する2つのキーワード“フィードバック”と“共有”』
<立場別に効果・活用方法は違うが問題意識の共有で信頼感醸成も>
Ⅰ.センター長にとってのモニタリング効用
Ⅱ.品質管理者(不在の場合はSV)にとってのモニタリング効用
Ⅲ.SVにとってのモニタリングの効用
Ⅳ.エージェントにとってのモニタリング効用
→マーケティング視点のモニタリング12
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[失敗しないスクリプト術11] 2005年8月 3日
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