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テレビCMの価値

mmc4.jpg長いマスメディアの歴史にボディーブローのようにインパクトを与えたネット、それに追い討ちをかけるように、以前から言われてきたHDR(ハードディスク・レコーダー)普及とCMのスキップがテレビ媒体へ多大な影響を及ぼしているようだ。

2005年5月31日付のCNET Japanは『テレビCMの価値が奈落の底--ネットとHDDレコーダーで加速』という強烈な見出しで、ブロードバンドやHDRが普及して、テレビの視聴に変化が起きていることを伝えている。

同記事によれば、野村総合研究所(NRI)が5月31日に公表した調査レポートにおいて、テレビCM市場においては、約540億円の価値が失われたと試算し、「企業は広告のあり方や宣伝手法を考え直すべきだ」と提言している、と述べられている(上記サイトから抜粋・引用)。

この調査結果では、HDDに録画した人が番組視聴する時に、テレビCMすべてをスキップする人の割合は23.4%、80%以上スキップする人33.0%であり、過半数の人がほとんどのCMをスキップしているらしい。ネットとHDDによる普及はテレビ媒体の価値を下げ、企業は新たなメディアへの細分化と移行を迫られるのであろう。

しかしながら、未だに企業や組織団体のマスメディア信奉者は多く、こうした傾向に疎い担当者も少なくない。レスポンスを重視しないところではイメージ広告を保険のように思っているからだ。認知や告知優先の広告と、レスポンスを獲得する広告との違いが学習出来ていないためである。

今後はより緻密に細分化された各種のON-LINEとOFF-LINE等メディアやプロモーション活用が必要であると同記事にも書かれている。だが実際には、ネット広告、モバイル広告、ポイントサービス、あるいはデジタル・プロモーションなど、それらの新たなツールにおいては、プランニングや実施を担当する人材も不足しており、長いマスメディアの歴史はそうしたマルチマーケッターの育成をも遅らした感がある。

とくに広報と広告が同一視された役割や機能を持つセクションや現場では、“どうしていいのかわからない”というのが現状のようだ。と言うよりも“急に言われてもできない”と発言したいのかもしれない。ただ、マスメディアは無くなりはしない。今よりも価格がかなり下がり、ネット系メディアの価格が上昇するために、緻密な費用対効果による費用配分が今以上に行われると思われる。ドカン!ドカン!と今までのように単純にマスメディア一辺倒の投入は今後有り得ないことなのである。

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[テレビCMの価値] 2005年6月 1日

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