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新連載 コンタクトセンター・モニタリング実践講座:第3回2005年2月20日
『CS意識浸透、営業成績5倍増、人事評価改善-マルチに顕在化するモニタリングの効用から』(マーケティング視点のモニタリング8からの続きです。)
<評価基準の明確化で管理環境改善CS重視した新人事評価基準も浮上>
さらに、5)「管理環境の改善」について、モニタリングが現場だけではなく管理側にも変革を促した例を紹介する。同社では、「わかっていながら実現しなかった」管理方法の改善がモニタリング結果により具体性を帯びた。
結論から言うと、管理側・現場側共に納得できる評価基準の導入が、理想的な指導を促したのだ。明確な基準で評価された結果は、エージェントにとって理解しやすく、適切かつ公正なフィードバックを可能にした。実際に、「評価の根拠がはっきりすると、自分の課題が理解しやすく受け入れやすい」というエージェントの声も多い。また、管理者にとっても、手作業で感覚的に行われていた評価の負荷が軽減されるなど、SV業務の効率化も促した。
最後に、6)「エージェントの人事評価基準の見直し」についてだが、同社では今後、センター長のもとで各SVにより教育プロセスの計画・実施が行われることになった。さらに大きな変化として、営業数字などの基礎的なデータだけではなく、顧客マインドなど新たな視点を加えた「新・人事評価基準」の必要性が検討されている。実現すれば、これは全体的なCS活動にも影響することになる。
<ベテランエージェントも刺激受けセンター全体の相互チェックも>
一般的に、モニタリングに対して被験者は抵抗を感じることが多い。しかし、ジャック・ホールディングス様では、モニタリングに対する現場からの抵抗は少なく前向きな対応が見られた。この理由として、実施前にエージェントに対する品質改善の必要性を十分説明したことと、評価基準を明確化したことが重大だったと考えられる。現在の評価項目がある程度クリアされたら、新たな評価基準を設定し、より高いレベルを目指すことを念頭においているという。
また、一般的にモニタリングは、デビュー直後やキャリアの浅いエージェントの育成に利用するものだと捉えられがちだが、今回のモニタリングの結果を見ると、ベテランエージェントにとって自らのコールを問い直す機会となるなどよい刺激になったようだ。実は、モニタリングの効果はスキルの底上げというより、ベテランエージェントへの影響こそ重視すべきだ。
こうした現場への影響力が強いエージェントのチェックこそ、コールセンター全体のクオリティ向上につながる。さらに今後同社では、もっときめの細かいモニタリングを目指すことになった。具体的には、モニタリングを管理者側だけでなく、その下のリーダークラスまで広げ、日常的なチェックを実現するというものだ。
センター全体で理想的なコールを共有し、お互いに常に品質を高めあうことが目的である。金子センター長が指揮するこの「センター全体によるモニタリング構想」は、一部のエージェントによるセルフチェックを実施したことから発展した。自分自身のコールを聞くことにより、エージェントが自らの課題を発見するようだ。金子氏のビジョンは、モニタリングを活かした教育環境の整備まで広がっている。
今後は、他業界や他センターなどとの比較により自センターの客観的評価を重視し、「お客様に喜ばれるコール」を目指すという。今回はジャックホールディングス様の事例を通し、モニタリングチェックの効用について具体的に検証した。次回ではモニタリングの効用について、センター運営への貢献や企業・マーケティング戦略への貢献など体系別にとらえ、もう少し詳しく整理する。
長録音聞き自ら課題発見営業スキルも明確化:金子貴宏係長(談)
当センターは、セールスの中で重要な位置を占めています。私は営業出身だったこともあり、TCL(テレフォン・コミュニケーション・レディ=エージェントを指す)の教育は営業マンの育成と同じようにするべきだと考えていました。そのため、モニタリングの実施により通り一遍のトークを強要され営業とかけ離れてしまうことを心配していました。しかし、むしろモニタリングは、今まで曖昧だった「営業に必要なスキル」を明確化しました。また、録音した自分のトークを聞いてみて、自信があった営業スキルに不足を感じ、ショックと同時にそれに気付けたことに感謝しました。研修の中でシステマチックに提示されたことが、そうした課題発見に繋がったのだと思います。
コールの成否を客観的に評価第三者視点の必要性:松島宇之係長代理(談)
私は、以前からモニタリングに関心がありましたが、実施方法や結果の活かし方が釈然としなかったこともあり、二の足を踏んでいました。しかし、モニタリングの実施を経た結果、正しいコールと間違ったコールの意識づけができたことは非常に意義があり、第三者視点のチェックというものの必要性を強く感じました。
モニタリングにベテランこそ期待現場に刺激と緊張感:春日彩子主任(談)
新人のころ、SVからモニタリングを受けましたが、通り一遍のフィードバックは業務に活かせず、その後自分がSVになった時もモニタリングの必要性に疑問を持っていました。また、自分よりキャリアの長い人は、今更モニタリングのような特別指導の必要はないと思っていました。しかし実際には、モニタリングに対しベテランTCLの方が指摘を期待していることがわかり、大変驚きました。
モニタリングチェックは現場によい刺激を与え、TCLもSVもこれまで以上に緊張感をもって業務に当たるようになり、フィードバックにも自然と力が入りました。外部のチェックは、一定の基準やプロセスによる実行を促すので効果が高いと思います。モニタリングは定期的な実施にこそ意味があると思うので、今後も続けたいと思います。
個人任せによる育成の限界第三者指摘ですくいあげ:永長展子様 (談)
従来は、トークは先輩から受け継いだものを各自がアレンジし、ベテランはキャリアの浅い後輩に修正すべき点を指摘するという個人任せの育成を行っていました。しかし、これでは気付けないことや言いづらいことは見過ごすことになります。第三者のチェックは、そうした取りこぼしの部分をすくいあげてくれました。
<来月号2005年3月20日月刊コンピューターテレフォニー4月号につづく>
参考:
1はこちら→マーケティング視点のモニタリング1
2はこちら→マーケティング視点のモニタリング2
3はこちら→マーケティング視点のモニタリング3
4はこちら→マーケティング視点のモニタリング4
5はこちら→マーケティング視点のモニタリング5
6はこちら→マーケティング視点のモニタリング6
7はこちら→マーケティング視点のモニタリング7
8はこちら→マーケティング視点のモニタリング8

市場通信
マーケティングコンサルタント
モニタリング・アウトソーシング業務
(KiKiDen担当)石橋由佳
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[マーケティング視点のモニタリング9] 2005年2月25日
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