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マーケティング視点のモニタリング8

ct_200503a.jpg 新連載 コンタクトセンター・モニタリング実践講座:第3回2005年2月20日

月刊コンピューターテレフォニー3月号連載より

『CS意識浸透、営業成績5倍増、人事評価改善-マルチに顕在化するモニタリングの効用から』


<CS意識の浸透でトーク向上営業成績も5倍に!>

上記の6点を、順次詳細に検証する。まず、1)「目指すべきコールの明確化と共有」や、2)「エージェントの意識の変化」は、一見効果が表れるのに時間がかかりそうだが、エージェントのトークに著しく表れる。実際に会話テープを聞くと、エージェントの姿勢に明らかな違いが出ていることがわかる。

モニタリングチェックでは一人のエージェントについて複数コールを聞くのだが、どのテープを聴いても、多くのエージェントが以前はなかった目的意識を持ってコールにあたっていることを感じ取れる。具体的には、「目指すべきコール」というゴールがしっかり定まっただけでなく、「CS(顧客ケア、顧客ニーズ)マインド」が意識できるようになっているのだ。

こうしたエージェントの意識変化は、業務としてコールを聞く評価者が感じるのだから、顧客にも間違いなく伝わるものであり、それは顧客マインドやその後の行動に大きな影響を与える。実際に、たとえコール終了時にアポイント日時など具体的な結果がなくても、かなり良い感触でクロージングするものが多くなる。

例えば、アポイント確定の保留理由が、「断る口実」ではなく具体的な「日時の確認」となるなど、顧客側が後日再コールを約束するケースが多い。さらに、電話対応で好印象を残せば、営業スタッフもスムーズに商談を進めることができ最終的な成約率にも大いに貢献する。後述するが、ジャック・ホールディングスでは、実際に営業目標の達成者率が飛躍的に増加した。

一方、コールセンター運営に関わる方々にとっては、より具体的な成果である、3)「トーク技術の向上」や、4)「営業成績の向上」が非常に注目されるところであろう。3)「トーク技術の向上」について解説する。同事例では、モニタリングチェックを2回行ったが、評価シート全項目の総得点平均は1回目に比べ飛躍的にアップした。数十に及ぶ項目のほぼすべてが改善され、平均点、最高得点、最低得点もそれぞれ上昇した。

これは、多くのエージェントにモニタリング指標が浸透した結果だ。ジャック・ホールディングス様担当各氏の話によれば、「モニタリングチェックによる明確な評価基準と各個人への改善点の提示が、エージェントに良い刺激を与え、意識改革へと導いた。モニタリングで知識吸収の素地を作ることができたため、研修での反応も良かった」という。

このように、意欲の高まったタイミングでの学習こそ有効だが、習得のチャンスはモニタリングや研修だけではない。その後の"現場の指導"も効果を発揮する。例えば、「良いトーク」について休憩時間などに話し合ったり、朝礼時に望ましいフレーズの練習を行ったりすることは、モニタリングや研修で得たものを定着させる。「モニタリング~研修~現場の指導」という一連をプログラム化することで、各フェーズの相乗効果が生まれ、エージェントのポテンシャルを最大限に引き出すことができるのだ。

もちろん、短期のプログラムですべての問題が解決されるわけではない。特に現場での指導は、全てのエージェントに浸透するまで長期的な取り組みが必要だ。しかし、すぐに結果が出ないとしても悲観的になることはない。今後取り組むべき課題を明らかにしただけでも意義は大きい。問題発見は、問題解決と同じくらい難しいことだからだ。問題点が明確化できれば、改善に向けて施策を検討・実施できる。

次に、4)「営業成績の向上」についてだが、これは、モニタリング効果の良い裏付けとなる。ジャック・ホールディングス様ではエージェントに営業目標を持たせるのだが、モニタリング実施後、目標達成者率が約5倍になった。もちろん、その原因はモニタリングだけではなく他要素も考慮するべきところだが、営業成績という数字に裏打ちされることで、運営者は自らの施策に自信を持つことができエージェントへの指導にも積極的になる。

一方、エージェントは指導内容に対する信頼感を強め、より積極的に業務改善に取り組むようになる。こうした効果は、当事例のみならず営業成績によってインセンティブ制を取る他の獲得型コールセンターでも期待できるであろう。


<マーケティング視点のモニタリング>シリーズ

1)量の評価から質の評価へのモニタリング

2)モニタリングの求められる第三者の視点

3)モニタリング・マインドは顧客満足に影響する

4)顧客視点を取り入れる低コスト・高効率のモニタリング

5)モニタリングチェックシートはフィードバックを意識する

6)実施企業視点から顧客視点への方向転換

7)マルチに顕在化するモニタリングの効用

8)CS意識の浸透でトーク向上営業成績も5倍に

9)評価基準の明確化で管理環境改善になる?

10)センター運営へ3つの貢献に直結する

11)顧客の声はためるだけでは効果半減する

12)立場別に効果・活用方法は異なるモニタリング


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[マーケティング視点のモニタリング8] 2005年2月23日

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