マーケティング最前線:第26回 2005年2月20日
2001年をピークに2002年に急降下した国内CRM関連市場は、2003年度が4296億円と前年度比14%増、2004年度は5261億円と約1000億円(前年度比22.4%)の拡大が予想されている。この記事は、月刊コンピューターテレフォニー誌の2005年2月号における特集『2005年ITから読むコールセンター/CRM市場』に掲載されていた(資料自体は、ミック経済研究所が発表した「2003年度CRM関連市場規模調査」)。
CRMを1999年頃から、マーケティング現場で実践しており、こうした軌跡はむしろ喜ばしい現象だ。テクノロジーと当初の過度な期待は費用対効果の歪みによって、一時は衰退するかに見えたが、ソリューションの考え方としてのCRMは単なる一過性のものではなかったのである。
その当時のことを思い出すと、CRMの深さや幅、その活用のポテンシャルを考えないで米国の情報を鵜呑みにして、「もはやCRMはなくなった!」「CRMは死語となった」という方もおられた。明らかに米国とは異なった浸透の仕方と活用方法、あるいはCRMをサポートするプレイヤーも異なっていたのである。
現在、当時を振り返ってみると、それはシステムインテグレータや広告代理店、ビジネスコンサルタントの領域ではなかった、と思うのである。マーケティングがわからない、マスメディアと拮抗する、マーケティングの実施現場を熟知していないなど、高価なコンピュータシステムと分厚いレポートは無残にも埃にまみれてしまったことは否めない。
CRMによって、さまざまなマーケティングの考え方が出来るようになってきた。今までの顧客との関係性や、顧客とのコミュニケーションが新規顧客獲得から始まるようになったのも、あるいはCS(顧客満足度)が単なるお客様サービスではなく、企業の実績や囲い込みに大きく影響することも理解していただけるようになってきた。
むしろ、こうしたしっかりしたCRMの考え方が浸透したために、新たなテクノロジーを受け入れ、それを活用する時代へと向かっていると考えていいだろう。事実、先の記事によれば、EメールなどWebベースのいわゆる、マルチチャネルソリューションをメインにしたコンタクトセンター需要は少し伸び悩んでいるものの、センターのIP対応需要は伸び続けている。大規模な統合ソリューションやCRMパッケージがそっくり当てはまる企業はそんなに多くはない。
データマイニングツールや各種の分析ツールなどは、効果があるとして『ポイントソリューション』という言葉が使われているが、これが本来のソリューションの正しい方向性であって、今後、中小規模企業をターゲットにするのであれば、なおさらである。
もう一度、翻って述べるとすれば、元々テレマーケティングから始まった現在のコールセンターやマルチチャネルコンタクトセンターは、当初のWebベースのeCRMを救ったと思われる。本流となった今までのCRM=コールセンター(コンタクトセンター)という傾向も、一つのポイントソリューションと考えてもよいのではないだろうか。IP化が電話もWebを活用できる土壌を築きつつある。
そうしたポイントソリューションの集合・合体が、今後のCRMを築くと思われる。今までのような「統合」あるいは「総合」という投網方式のパッケージは、現在のCRMを実践するマーケティング現場にはそぐわないのである。
はてなブックマークに追加|
livedoor クリップに追加|
Buzzurlに追加
[CRMのポイントソリューションとは] 2005年2月21日
HOME | 会社案内 | 波多野プロフィール | リンク集| サイトマップ | プライバシーポリシー | 問い合わせ
WEBマーケティング | コールセンター | CRM | コンサルティング事例 | 書籍・執筆
All rights reserved by 市場通信