企業の経営者トップ層の方にお会いすると、今年は従来になかった質問が多かった。その質問は「楽天という会社はどこで利益が出ているの?」とか、『ライブドアって、どんな会社?』というものであった。球団経営にネット系会社が参入したことで、あるいは今年の球団売却でネット系会社の名前や経営者の顔が幾度となくマスコミに登場したことに起因していると思われる。
これはネット市場やIT業界にも大きく貢献したのではないだろうか。ただ、それは偶然でも恣意的でもなく、最も強力な成長過程にあるネットやITの市場や産業がこのような結果をもたらしたと、今思えば十分納得できる。つまり、球団経営という事実は、なるべくしてなったと理解している。それが時代の自然な流れなのかもしれない。
企業のIT投資はあまり成功しているとは言えない。「業務プロセスの効率化」「コスト削減」「コミュニケーション円滑化」「競争優位の獲得」「新規顧客の獲得」「売上の増加」などの期待に対して、その成果が見込めなかった、という記事が書かれていた。
その記事はITPro Special 『第74回 IT投資を成功に導くカギは経営戦略とIT戦略の橋渡し役となるCIOの存在』という見出しで掲載されているものである。これはガートナージャパンが国内の企業ユーザーにおけるIT投資効果の実態について調査結果を発表し、この調査結果をもとに、ガートナージャパン ITデマンド調査室 主席アナリストの片山博之氏にIT投資を成功させるための条件等をインタビューしている記事である。
IT投資の成果が見込めない要因は以下のようなことが述べられている(詳細は上記サイトを参照のこと)。既にネットやIT関係者なら、よく見慣れている内容であり、やっぱり!という感じは否めない。が、これが現実なのである。
■IT投資に成功した企業でも,CIOに対する理解が不足
■CIOの設置不足やCIOの力量不足
■情報システム部門やIT部門との連携不足
■経営戦略を理解していない情報システム部門の判断でIT投資
■経営者の強力なリーダーシップの無さとトップダウンでのIT活用不足
■継続的なIT導入効果の測定不足
どれもこれも、今までわかっていても出来ない組織的な問題ばかりである。とくに、景気低迷化での組織の人事や投資のあり方にも問題はあるが、求めても出来ない組織的現状打破や、人的資源を急に入れ替えすることができない状況等、どのように乗り越えていくか、今後は何らかの現実的なブレークスルーが必要なのであろう。出来ないことをあえて求める必要があるのだろうか。
また、・・・・・新規IT利用予定として「営業支援・SFA」「経営情報管理・意思決定支援」「CRM」「ERP」「文書管理・情報共有」などへの回答が多く見られます。つまり、企業としてもデータをうまく活用して意思決定を支援したり、顧客ニーズを把握してビジネスに役立てたいというニーズは高いのです、と述べられている(上記サイトから抜粋・引用)。
ITソリューション、WEBソリューション、ITを駆使したマーケティングソリューションも、すべて同様である。しかしながら、経営者トップが現実を見つめて、自社に対するネットやIT活用の認識・理解、加えてある程度の知識も必要だろう。冒頭の経営者トップ層がネット系企業やIT系企業の存在に気づいてくれたことに対し、「一歩進んだかな」、と思った次第である。こうして興味を持ってもらえることが一番重要なことなのである。
来年もコンサルタントとして現実的なブレークスルーを目指して、今年以上に頑張りたいと思っている。
来年もよろしく、お願い致します。
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[今後のIT&ネット活用に向けて] 2004年12月31日
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