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マーケティング視点のモニタリング3

200412020a.jpg2004年12月20日月刊コンピューターテレフォニー1月号連載
コンタクトセンター:モニタリング実践講座

新連載第1回
『量の評価から質の評価へ-マーケティング視点のモニタリングを考える』から

<今後のモニタリング・マインド顧客対応は顧客満足に影響>

この見極めに、企業が了解する対応だけを反映すると、モニタリングは意味をなさない。両視点を客観的に考慮し評価することのできる第三者が関わることが本来は望ましい。客観的な視点が、顧客側・企業側双方が納得できる対応レベルを見つけ、適正なモニタリングを導く。また、アウトソーサーは、クライアントとオペレーション現場の板ばさみで提案が満足にできないことも多いため、ここでも第3者参加の意義は大きい。

従来のモニタリングは、基本的トーク技術の確立が重視されていたが、技術評価には限界がある。言葉遣いは丁寧で、声も聞き取りやすく、挨拶もしっかりしているけれど、どうも不愉快になる、もしくは満足できない...。これは、通り一遍な対応からはサービスを受けている実感が得られない、というよくあるケースだ。

顧客対応は、単にマニュアルどおりの回答をすればよいというものではない。「お客様を助けよう、お客様の役に立ちたい」という気持ちが必要不可欠だ。特に、電話対応の場合、エージェントの気持ちは顧客にダイレクトに伝わる。たとえ、顧客の希望どおりの対応が不可能であっても、あるいは顧客の質問に答えられなかったとしても、エージェントが心から「役に立ちたい」と思っていれば、その気持ちは伝わる。

逆に、与えられたシフトに従って、一定時間業務をこなせば良いというような気持ちがあれば、それもそのまま伝わってしまうのだ。顧客の不満足はクライアントや運営企業のビジネスに悪影響を与える。顧客対応では、顧客満足を得ることが基本である。

全顧客の希望どおりにする必要はないが、トーク技術だけを評価対象としていたのでは、顧客満足を無視しているに等しい。モニタリングでは顧客満足を重視するべきであり、顧客満足はモニタリングでしか測れない。

<モニタリングの効果とポテンシャル-マーケティング戦略への影響>

次に、モニタリングがセンター運営にとってどのように貢献できるかを具体的に述べたい。モニタリング結果は、大きく分けて2つの分野に活用することができる。1)センター運営、2)クライアント企業のマーケティング戦略(ビジネス戦略)である。

前述したように、モニタリングはエージェントの技量や抱える問題点などがよくわかるため、評価、教育計画、モチベーション管理など個々のエージェント管理に活かすことができる。また、全エージェントの計画的モニタリングから、センター全体の抱える問題も明らかになり、教育計画の立案にも参考になる。

さらに、運営計画と照らし合わせることで、適切な人事採用計画を立案することも可能だ。加えて個々のコールを細かくみることで収益性を追及することも可能である。獲得系センターでは、スクリプトやオペレーションの見直しは獲得率向上を導く。獲得型もしくはセールス部隊の一部であるコールセンターの場合は、機能が顧客にとって適正か、販売プロセスの利便性などを検証できる。

また、顧客の声は商品開発やサービス開発につながることもある。あるセンターの事例では、管理者がモニタリングを実施し、サポート要望が多いサービスを商品化したという。現場のエージェントやSVは日々の応対を処理することに追われがちなため、気付きそうで気付かないものだ。

一歩引いた視点で見ることが大切になる。このように、モニタリングは企業全体の方向性を明確にし、CS向上やブランディング、競合対策など経営戦略へ間接的に貢献するポテンシャルも高い。

ただし、モニタリングは定期的に実施しなければ効果は半減する。なぜなら、顧客のニーズの変化に合わせオペレーションも変化しなければならないのに対し、モニタリング結果をオペレーション現場にフィードバックし定着するには時間がかかるからだ。モニタリングは、一度やったら終わりではない。冒頭で述べたとおり、日常業務に追われるコールセンターでは、「わかっているけど手が回らない」のが現状である。

現場管理者の積極的姿勢が重要なのはもちろんだが、モニタリングのアウトソーサーをうまく活用し第3者の視点を入れることはむしろ効果的である。次回はモニタリングの最新事例を紹介・解説する。


<マーケティング視点のモニタリング>シリーズ

1)量の評価から質の評価へのモニタリング

2)モニタリングの求められる第三者の視点

3)モニタリング・マインドは顧客満足に影響する

4)顧客視点を取り入れる低コスト・高効率のモニタリング

5)モニタリングチェックシートはフィードバックを意識する

6)実施企業視点から顧客視点への方向転換

7)マルチに顕在化するモニタリングの効用

8)CS意識の浸透でトーク向上営業成績も5倍に

9)評価基準の明確化で管理環境改善になる?

10)センター運営へ3つの貢献に直結する

11)顧客の声はためるだけでは効果半減する

12)立場別に効果・活用方法は異なるモニタリング


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[マーケティング視点のモニタリング3] 2004年12月25日

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