コンサルタントとクライアントとの関係は、「どんな形が理想なのか」、これについては非常に難しい問題であり、25年間やってきても未だに答えが導き出せないでいる。
『F's Garageさんの「頑張りすぎる人」が会社をダメにする』という書評で、システムを発注するクライアントとそのプロジェクトを受ける企業との関係が述べられている。かなり興味深い内容である。
このような状態で、確実な要件を聞き出して、彼らのビジネスモデルを十分に生かすシステムを作るのは至難の業だ。「責任過少」の罠は、本人が本来の能力を発揮できなくなるところにある。うまく関係を持たずに話を進めると、往々にしてコミュニケーション不足に陥る。そしてビジネス的に素人であるシステム開発業者側がイニシアチブを取らなくてはいけない状況になる。(上記サイトから一部抜粋・引用)
いつまで経っても要求仕様がすっきり固まらないときは、立ち止まってお互いのコミュニケーションが適切でないことを認識すべきだ。これは誰が悪いというのではなく、お互いの責任のバランスが取れていないということである。リリースの日がどんどん迫っていって待ったなしわけだが、一度、立ち止まった方が良い。(上記サイトから一部抜粋・引用)
この問題は小生も、最近とくに考えさせられる問題である。上記の内容に対し、Simple-lifeさんも「お客さんとの距離感」というテーマでTrack Backしているが、「距離感」というよりも、クライアント側の複雑な諸事情にあると判断している。
目的や目標、あるいは基本的なコンセプトなど物事を決定する人と構築する現場の人が異なっている場合や、上層部で決定され、現場サイドに降りてきたプロジェクトではあるが、クライアント担当者も「どうしていいのか、わからない!」という場合も少なくない。当然そのプロジェクトを受注した会社も、「目的や意思決定が明確ではなく、どうやればいいのか?」、ということになる。
それだけプロジェクトの幅が広くなり、社内の専門的な範囲を超えてしまうからである。そうなると外注への依存度は高くなるが、今後もこうした傾向は続くと思われる。この辺の事情も汲み取って、プロジェクトを遂行させることもコンサルタントに求められるようになってきた。
そうしたクライアントの内部事情まで踏み込み、あるいは読み込んだ上で、プロジェクトの実現に対応するか、しないかはそのプロジェクトを受ける会社の方針に関わってくるが、そうしたクライアントの諸事情を汲み取れるコンサルティング会社は強く生き残れるであろう。それは今まさに、そこまで求められているからだ。
小生も「責任過剰」と「責任過少」の狭間で、それこそスレスレの状態で業務を遂行しているのが現状であり、よく考えればどんな業種であろうと同じだと今は解釈している。
お客さんのコアのビジネスプロセスのシステムなのに、今回のお客さんはそれさえもわかっておらず、外注任せが濃い。(Simple-lifeさんの「お客さんとの距離感」から抜粋・引用)
こうした問題は今に始まったことではなく、「困っているから」依存していることが前提にあり、それがどんどん度が過ぎていることも確かである。アウトソーシング時代に入り、営業も経理さえも外部に依存する企業も多く、依存度が高くなる傾向はその業務を受けるシステム会社側やコンサルティング会社の受け皿の問題となろう。それはサービス業の宿命であるが、こうしたビジネスをしている人の永遠の課題かもしれない。深い問題である。
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[クライアントとの関係] 2004年1月12日
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