現在、日本経済新聞朝刊の一面で『電縁の時代』という記事が連載されている。今日、1月7日で6回目である。5日の4回目では電縁の世界では経済の常識が簡単に覆るとして「ネットプライス」や「デル通」のネットビジネスが紹介されている。
今までのリアルマーケットにおいて購入者は“安く、良いもの”を自分の行動範囲の中で探し求めてきた。ここが一番!と思って購入したショップよりも、たとえ同一商品を安く提供するショップがあったとしても、そのショップを知らなければそこでは購入できない。つまり、購入者自身の『情報格差』があった。今までの商売やビジネスは、この情報格差があってこそなりたってきたかもしれない。
しかし、ネットの世界ではWEB上での価格比較が簡単に出来るようになり、同一商品で最も安いところで購入できるという環境になり、同一商品であれば当然価格が安いところに流れてしまう。これが今までのリアルマーケットでの違いのひとつであり、この傾向はどんどん加速されるであろう。
また、デルのパソコンを紹介する「デル通」というサイトは開業以来約半年で1億4000万円分を売ったと同紙に書かれている。デル社よりも詳しく商品情報も多いこのサイトが人気を得た理由とされている。
ネットの世界では個人も法人もなく、環境としての隔たりやハードルはない。むしろ個人サイトの方が有利であり、バナー広告やメールニュースで誘引しても、『コンテンツ』のおもしろさや説明文のテキスト等、各種のキーワードが検索ロボットにひっかかりやすくなっている状況には勝てないのである。
短期間のキャンペーンや各種プロモーションであれば、WEB広告は集中的なアクセス数促進において効果があるものの、SEOを含めた検索エンジン対策を装備したテキスト系サイト:コンテンツ重視の更新頻度の高い個人サイトは恒常的なアクセス数があり、今後も脅威的な存在となる。
つまり、各種の製品や商品、あるいはサービスはそれにロイヤルティを感じている個人サイト(ファンサイト)を味方につけることが必要となろう。それゆえWEBサイト上の企業や商品へのロイヤリティ形成は、今一度考え直す時期に来ているかもしれない。
しかしながら、それらは意図的にやれば、結局閲覧者はその強引さも簡単に見抜くことになるために、冒頭で述べた“安く、良いもの”を購入できるオープンな環境がWEBサイトにあるということである。
去年述べた【レコメンド・マーケティング(Recommendation Marketing)】に通じるものが同記事にあり、企業はネット上のレコメンド・コミュニティも今後大いに活用するべきであり、購入者が“安く、良いもの”に加えて、“確実に”購入するためのWEBサイト活用がどんどんされていくと思われるのである。
今まさにビジネスの慣習やしきたり、あるいは長年続いた販売・販促のセオリーの変革期を向かえており、着々とITがその主役となりつつある。
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[変えられるか!ビジネスの常識] 2004年1月 7日
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