商品に添付されている『お客様カード』や『お客様登録はがき』のことをよく聞かれる。そのカードには“どこで、この商品をお知りになりましたか?”とか“気に入った点をチェックしてください(複数回答可)”という、アンケートも付いたお馴染みのカードである。家電やコンピュータ関連の商品、食品系の贈答品にも添付されているので、きっとおわかりになると思う。コンピュータハードやコンピュータソフトについてはバージョンアップ情報や故障時にID等が必要なので、WEBサイトあるいは上記のようなハガキに記入してレジストレーション(登録)を行う。しかし、その他のモノについては、面倒なので記入しない人も多い。それだけに、集められたお客様カードは貴重な顧客データである。
その『お客様カード』が長年蓄えられ、それこそ数万から数十万の顧客データ(お客様カード)があり、その顧客データを何とか使えないか?ということをよく聞かれる。また、その顧客データを使って、ダイレクトメールを送りEメールアドレスを取得できないか?という質問も多い。答えは非常に冷たいが『NO!』である。何か利用できるはずだと思うかもしれないが、それは妄想だと思って忘れよう!その理由を下記に述べることにする。
1)5年も10年も溜め込んだ顧客データはその半分は引越しや結婚などで住所が変更している場合が多く、既に半分以上は使えないことが多い。その鮮度は極めて悪い。
2)購入した当時のホットな気持ちは既に忘れており、あまりロイヤリティやこだわりをそのメーカーや商品に感じているとは言えない。そのため、『え、どうして?今頃?』という気持を抱く(購入時にその商品について不満を持っていた人には薮蛇であり、思い出したくないことも思い出す)。
3)その商品を購入した当時と現在のライフスタイルや趣味、嗜好が変わっていることが十分予想され るために、セグメント(年齢、性別、家族構成)が単純になり目的とする販売促進効果は薄れる(費 用対効果も良好ではない=ハガキの印刷費や郵送料などの投下費用に対する利益目標数字が大きな問題)。
4)Eメールアドレスを取得するためのダイレクトメールは、返信用ハガキに手書きではアドレスの間違
いが多い。WEBサイトでの登録やEメールでの登録を促進しても、上記の2)で説明したように、登録するホットな気持ちがない。
5)4)の促進策として、登録者には景品をベタ付け(登録者全員に配布)という方法もハガキの印刷費
+郵送料+景品代)で費用対効果があまり期待できない。
6)一番問題なのはそのデータを使って、何をするのか?どんな目的で活用するのか、という利用目的が明確でないことが多く、以上のようにたとえ顧客データが整備されたとしても、そのデータを使って行うキャンペーンやプロモーションがかなり強力でないとお勧めはできない。
以上のように、今まで長年蓄えた『お客様カード』はきっと薄暗い倉庫にダンボールに積まれているかもしれないが、何の役にも立たないので廃棄する方が賢明である。今からでも、明日からでも遅くない。活用するのであれば直近3ヶ月のデータを活用し、Eメールアドレスが必要であれば、明日からの『お客様カード』に新たに記入欄を設けよう。購入者がホットなうちにWEBサイトでの登録、またはEメールでの登録をしてもらうことも考えてみよう。もう、古い『お客様カード』のことは忘れよう。
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[忘れよう!それは妄想にすぎない!] 2003年9月10日
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